・RhB Enhancement Pack 04
 Albula Line:St Moritz-Thusis Route

 Surselva Line:Reichenau-Tamins - Disentis/Mustér Route

 レーティッシュ鉄道:GE 6/6 II形電気機関車・EW IV 形客車

今回追加された車両たち。
今度はレーティシュ鉄道のF級電気機関車の登場だ!

・収録車両
 GE 6/6 II 形電気機関車
 EW IV 形客車


 本ゲームに、新たなレーティッシュ鉄道の車両アドオンが登場したので紹介しよう。
 今回追加の車両は、レーティッシュ鉄道最大最強の電気機関車である GE 6/6 II形と、1992年に製造された EW IV 形客車だ。

 GE 6/6 II 形電気機関車は、1950年代に貨物輸送量が大幅に増加したことに対処するために開発された強力機関車で、1958年に2両、1965年に5両が投入された電気機関車だ。
 この機関車は動輪6軸のF級で、日本の新性能電気機関車と同様にBo-Bo-Boの2軸台車3台の軸配置となっている この6軸の動輪に付けられた連続定格出力250kwの電動機により、最大出力214kN、アルブラ線の35パーミル勾配で280tの牽引力を誇るパワーを持っている。
 車体全長は14.5メートル、車体は「縦連接式」とよばれるもので2車体を中央台車上で連接しているが、この連接部分は左右方向には屈曲せず、上下方向にのみ屈曲するようになっている。これはレーティッシュ鉄道の急勾配区間で、勾配の変わり目である「縦曲線」での台車ごとの軸重変化を減らすためのものだ。つまり曲線区間では、この2車体は屈曲せずに直線区間と同様に真っ直ぐ繋がったままである。
 これはレーティッシュ鉄道の電気機関車では史上最強・最大を誇っており(ただし電車も含めると、客貨車牽引にも使用される ABe8/12 3501-3515 形の方が編成での出力は大きい)、現在も貨物列車牽引を中心に大活躍中だ。

 EW IV 形客車は、1992年に製造された客車で16両がレーティッシュ鉄道に投入された。特徴は大きな窓とプラグドアで、レーティッシュ鉄道の画像を見るとEW ii 形客車に混じって活躍している姿が確認出来る(ただ困ったことに、この客車について日本語で解説してくれる媒体が見つからない)。

 本アドオンを導入すると、アルブラ線やオーバーランド線での編成バリエーションが増えることになる。特に貨物牽引に特化した大型電機がラインナップに加わったのは嬉しい、これらの路線での貨物列車運行のシナリオを作って愉しみたいなーと、ちょっとだけ気合いが入っている。
 客車の方も、一般客車編成についてはEW ii 形ばかりだったところへ、1~2両混ぜて編成に変化を付ける遊び方が考えられるだろう。レーティッシュ鉄道の画像を見ていると、このEW IV 形だけで編成が組まれているものは見たことがなく、いつも他形式と混用されて使用されている画像ばかりしか見つからないのが実状だ。日本で言えば国鉄の旧型客車のような編成にして愉しむものだと、私は考えている。

 ここからはこれら追加車両のスクショをご覧戴きたい。


・世界の車窓から
これがレーティッシュ鉄道最大・最強の GE 6/6 II形電気機関車、2車体間のつなぎ目がぱっと見では何処にあるかわかりにくい。
Bo-Bo-Boの軸配置は日本の電気機関車に通ずるところがある、でも全長は日本のD級程度しかない。

では、早速タンク貨車を牽いてオーバーランド線を走ってみよう
このアドオンを導入したら、いきなりタンク貨物の自作シナリオ作っちゃった。
Wikipediaの本機関車解説ページに、この機関車がタンクを中心にした長編成貨物を牽いている画像があったのに惹かれたのだ。
今回の季節設定はもちろん「冬」、雪景色のフォルダーライン川の渓谷へと進む。
この渓谷風景を行く列車風景は何度見ても良いですね。
谷間に響く汽笛の音が聞こえてきそう。
この吊り橋がある辺りは、本当に「秘境」って感じです。そこを重量貨物が爆走するアンバランスが気に入った!
渓谷を抜けイーランツに近い盆地を行く。
前述のWikipedia記事の写真は、この地点を行く列車を逆から撮ったものらしい。
ダヴァナサ-ブライル/ブリゲルス駅近く、遊水池に沿った緩いカーブを行く。背景の針葉樹林が良い感じを出してる。
冬の渓谷は日差しが届かない場所も多く、スクショを取るのも結構難しい。
こんなところをリアルに作っているから、このゲームが好きなんだ。
トゥルン駅の先で、大きな教会をかすめて大カーブを行く。
山肌にへばりつくように敷かれている急勾配の線路を行くが、意外に楽々と登り切ってしまう。このタンクは空荷なのかな?
スムヴィッツ-クンパディアルス駅で対向列車を待ち合わせ。スピードではなく、のんびりした貨物列車の旅を体験出来る。
終着駅ディゼンティス/ミュンスター駅手前の大カーブを行く。長編成貨物はこういう写真が良いね。

続いて軽貨物列車を牽いて、冬の黄昏のアルブラ峠に挑む。
サメダン駅から出発して、緩やかな上り坂を行く。
これはアドオン付属のシナリオをプレイしたものだが、もうちょっと貨車が多ければ面白いと思うのだが。
ベーヴァ駅を通過して左へ急カーブすると、いよいよアルブラ峠へと挑む。
スピナス駅へ向けて、渓谷沿いの急勾配を登ってゆく。
峠を越えて、ベルギューン駅へと下る途中のアーチ橋を渡る。
やっぱりアルブラ線で重貨物を牽くシナリオを自作しよう、いつのことか…。
次は本アドオンに付属の客車、
EW IV 形客車を形式写真として紹介しよう。
こちらは一等車。大きな窓の上に、一等車を示す黄色い帯が入る。
こちらは一等車の車内で、1-2配置で2列側も独立座席のゆったりしたものだ。
もちろん乗り心地優先で、座席に回転機能などない。
落ち着いた色調でまとめられていて、個人的には派手なEW ii 形の一等車より一等車らしいと感じた。
こちらは二等車、窓が極力大きくなるよう設計されているのが解る。
また、ホーム面まで目一杯伸びたプラグドアも印象的だ。
二等車の室内も、一等車同様に落ち着いた色調でまとめられている。
これは荷物車、これもEW IV 形と同時期のものだろうか?
荷物用の大扉が二枚になるなど、他の荷物車と印象が違う。


今回のアドオンの登場で、貨物列車で遊ぶ幅が拡がったのは確かだろう。
F級電機が重たい貨物を牽いて急勾配に挑む、山岳鉄道の情景を愉しみたい。

次のレーティッシュ鉄道のゲームデータは、何が来るのか愉しみでもあり恐ろしくもある…

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