特別企画

インサイトに半年乗ってみて〜批判される「欠点」への反論〜

1.燃費と走り
 まずは自動車として基本的な性能から語るべきだが、私のクルマ歴が「ワゴンRワイド」→「モビリオ」と来ているので、一般的に語れない部分もあるかも知れない。過去乗ってきたこれらのクルマは重心が高く、かつクルマの大きさに対しエンジン出力が少し足りないかもしれないのだ。とくに空力特性の悪さは特筆もので、特に「ワゴンRワイド」で高速道路を走るとなんか常に宙に浮いているような不安定さまで加わる。どちせのクルマも特に横風に対して弱く、風の強い日、特に高速道路でクルマを「真っ直ぐ走らせる」ためにはそれこそ風を先読みして慎重に運転せねばならなかった。

 それに比べると「インサイト」というクルマは、実に気持ちよく真っ直ぐ走ってくれる。ネット上での評判を拾うと「よくふらつく」という声が多いが、ミニバン系のクルマで苦労した人はそう感じていないようだ。なお「ふらつく」という意見に関してだが、これは私が「ワゴンRワイド」から「モビリオ」に乗り換えた際の感想である。「モビリオ」に慣れるまでハンドルを真っ直ぐに保持しているつもりが、気がつくとフラフラと走っているという感じ。慣れると収まったが、これは電動パワーステアリングの扱いに慣れていなかったのが理由だと感じている。恐らくほんの僅かな手の動き、いや手の震えにパワーステアリングが過剰に反応しているのではないかと思う。ちなみにハンドルの持ち方を変えたら「ふらつく」という印象は無くなった、どう変えるかは…ここにいろいろ書いては消したのだが文章での説明が難しい。「インサイト」がふらついて困っているという方はハンドルの握り方をいろいろ変えてみるといい。グレードL以上の人、またはGの人でも私のように自分でアームレストを付けた人は、アームレストに「しっかりと右腕を乗せる」と言うことを心がけてみるといいと思う。

 過減速性能は申し分ない。前の愛車である「モビリオ」で燃費の良くなる「エンジン回転2000rpm一定加速」とほぼ同じ加速力が、「インサイト」の場合1500rpm+モーターアシストで行けている。燃費が良くなる回転数を選ぶとさらに加速はよくなるが、後車がスポーツ系のクルマだったりするとほんのちょっと迷惑かけているようだ。だが他の多くのクルマの加速と歩調はほぼ合っているので問題ないだろう。巡航中に前車を追い越すための急加速も、バッテリ充電量にもよるがモーターで引き出される感じが伝わってきて気持ちいい。ブレーキは問題ないが、やはり回生ブレーキから摩擦ブレーキに切り替わる瞬間のギクシャク感は慣れるまで戸惑った。特に雨の日には一定の減速度で速度を落とし、スッと衝撃無く停止させるのに苦労した。それと困るシーンは前のクルマに続いて信号などで停止するとき、前のクルマが停止寸前の2〜4km/h程度の速度でブレーキを離して突然減速度を緩めたとき。こっちはエンジンが停止してしまっているからそのまま止まることになり、ブレーキから足を離してエンジンが再起動した頃にはもう停止状態だったりすることだ。この状態で動いて前へ詰め、停止すると今度はアイドリングストップが効かずに燃費が落ちる。かといって最初に止まった位置でそのまま止まると、後ろのドライバーがせっかちな人だったりするとクラクションを鳴らしてきたりして五月蠅い。こういうクセのあるクルマの後ろに付くと本当にやっかいなので、「インサイト」になってから車間をあけて運転するクセがさらに強まってしまった。

 高速性能は良いとは言えないが不満はないという程度。「モビリオ」の時は平坦な高速道路であれば、普通にアクセルを踏んでいると120km/hまで速度が簡単に上がってしまうだけでなく、まだ余裕もあるといった感じだった(だが110km/hを超えると急激に燃費が悪化する)。高速時のパワーに余裕があって法定速度の100km/h定速に制御するのが大変だった(速度が出すぎないようにするのに)のだ、だが追い越し車線走行時に速い車に追いつかれたときの逃げ足にも不安はなく、左車線の車列の途切れ目にスッと逃げ込んだあとのエンジンブレーキによる減速も不安無かった。だが「インサイト」では100km/hに達したときにパワーの余裕が少ないように感じる。平坦な高速道路では110km/h位までは簡単に行ってしまうが、そこで速度が上がらなくなるように感じるのだ。無論その速度域は違反なのでこの性能で良いのだが、困るのは我らがホームグラウンドの中央道を走るときである。小仏トンネルへの登坂や、談合坂の下り車線、勝沼インターから笹子トンネルへ向かっての上り車線など、100km/hを維持することすら難しくなる。アクセルを踏み込めばその速度で維持出来るのは確かだが「余裕」を感じないのだ。とはいえその中央道ではそのような「難所」で無理をしなければ(つまり追い越しを掛けようとしなければ)無問題である、「ワゴンRワイド」の時なんか談合坂で100km/h出せなかったもんなー。

 そして皆さん気になるのは燃費だろう。ずばり言うと我が家の周辺で買い物などの用事だけで運用すると、せいぜい18.0km/lがいいとこである。このような使い方なら「モビリオ」の時は12.0km/l前後、それと比較すれば合格だがカタログ値を30.0km/lとうたっている事を思えば不足と思う人も多いだろう。これがちょっと条件を変えて、例えばとなり町まで走るなど、行程が狭い道ばかりでなく幹線道路を挟むようになると20.0km/hを超えるのが普通になる。片道20km以上の行程で平坦な幹線道路を主体に走れば22.0〜24.0km/lは出るようになる。ここまでは東京での話、地方へ行けば同じような条件で25.0km/lは出てくるようになった。だが峠越えや坂道が多いところへ行くと燃費は1〜2割落ちる。高速道路では22.0〜23.0km/l、ただし中央道のような路線だと20.0km/lそこそこになってくる。

 私が見たところ、クルマの性能としてはこんなものだ。統括すると一般道での走りに不満はなく、高速では困らない程度にパワー不足を感じ、真っ直ぐ走ってくれて曲がるときにはキチンと曲がる。何よりも自分の思い通りに動かすことも出来るし、コンディションも分かり易いクルマだ。そして燃費もいいと来ているから他人に安心して勧められるクルマだと思っている

2.電動走行
 「インサイト」に限らずホンダのIMAシステムにおいて最大の欠点とされているのが、モーターへの依存度の低さだという意見は多い。マスコミだけでなくトヨタが「プリウス」の宣伝用パンフレットでもそう語ったほどだ。モーターへの依存度の低さがどれほどの欠点で私はどれほど悔しい思いをしなきゃならないのか、これは「インサイト」を契約してから今日までのテーマであったと考えてもいい。
 だが「インサイト」に乗れば乗るほど、それによって「ハイブリッド車」のなんたるかが分かれば分かるほど、モーターへの依存度の大きさなんか気にする必要はないと考えるようになった。「モーターの依存度が低いのは問題」…それは「インサイト」に乗る前の私が、いや世間の多くの人々が「ハイブリッド車」に対する誤解から来ていた錯覚でしかないのだ。

 ではこのサイトの読者にクイズを出そう、「インサイト」や「プリウス」の動力源は何か?
 多分多くの人が「ガソリンと電気」と答えるであろう、残念ながらこれでは「×」だ。「インサイト」であろうが「プリウス」であろうが動力源は「ガソリン」のみ、モーターや発電機が付いていてバッテリーに電気を溜めているんだから「電気」もじゃないのか?とツッコミを入れている人は多いと思うが、落ち着いて考えてみれば分かることだ。その「電気」はどこからきているのか?を。

 「インサイト」にしろ「プリウス」にしろ、バッテリーを積んでいて電動モーターがエンジンを補助するからといってわざわざ充電して乗っている人などどこにもいない。強いて言うなら「プラグインハイブリッド車」のプリウス試作車に乗っているトヨタの関係者だけだ。だけどバッテリにはいつも電気が貯まっていて、必要なときにエンジンを補助し、場合によってはモーター単独でクルマを走らせてくれる。だが電気というエネルギーは勝手に発生するものではなく、クルマという独立したシステムの中の何処かで作り出さない限りは生まれないのだ。
 ここを見る多くの皆さんはハイブリッド車の「電気」がどう作られるか分かりきっているはずだ、ブレーキを掛けて減速するとき、あるいは下り坂を一定速度で下るときにモーターを発電機として使うことでこれがブレーキ力なり、その際に発電した電気を溜めているのだと。または走行中に必要に応じてエンジンが発電機を回して電気を溜めているのだと。ほら、後者の方はもう答えが出た。前者にしても同じ、走っているクルマを前進させようとする慣性力はどうやって生み出したのか、または下り坂を下るときの位置エネルギーはどうやって生み出されたのか、突き詰めて考えると「エンジンを使って加速した」「エンジンを使って上り坂を上った」という答えに達するはずだ。
 ここまで語れば私が言いたいことが分かってきた人も多いと思う、ハイブリッド車にどんな立派なバッテリーやモーターが積んであっても、エンジンが無ければそれらは動かないのである。エンジンが回っているからこそクルマが動いて電気を起こすためのエネルギーが生まれるのだし、エンジンそのものが直接電気を作る事も出来るようになるのだ。

 実は「インサイト」に乗り始めた最初の頃、50km/h以下の速度ではなるべく電動走行させようと試みたことがある。電動走行を増やせばそれだけガソリンエンジンを回して走る距離は短くなるのだから、その分燃費も良くなるはずだという浅はかな論理である。だが電動走行で走る距離を伸ばしても思ったより燃費が伸びなかったのだ。その理由は簡単で、あっという間にバッテリの電気を使い切って充電しながらの走行になってしまうからである。どんなに電動走行を多用してエンジンを使わないで走る距離を増やしても、それに比例してエンジンで発電しながら走る距離も増えるのだからトータルでは同じ事なのだ。
 「プリウス」の売りのひとつに強制的に電動走行にする機能があるそうだ。そのモードにするとバッテリ残量が許す限りエンジンを止めて電動走行を優先させるという機能だが、私は「インサイト」に乗ってからこれで燃費が良くする機能では無いことに気がついた。恐らく都市部の人向けで夜の住宅街などを走行するときに使って少しでも騒音を防止するためのものなのだろう、この機能を使えばすぐにバッテリーは空になってエンジンが発電状態になるのだと理解するようになった。無論エンジンが発電状態で回る時間が電動走行した分に比例して増えるのだから、トータルでは燃費が変わっていないはずなのである。こうして考えると電動走行への依存を高めても、結局その分エンジンを余計に回さなきゃならないから意味が無いということも分かってくるだろう。
 確かに「プリウス」のバッテリーは「インサイト」のそれよの大きいが、それが大きな優位性を持っているとも思えない。確かにバッテリーが大きければ溜められる電気も多くなって電動走行も増やせる。だがそれだけ大きなバッテリーに電気を貯めるにはそれ相応のエネルギーをエンジンが生み出さねば意味が無いという落とし穴がある。結局は上記してきたことの繰り返し、電動走行をたくさんすればそれだけエンジンを使っての発電状態にする時間も長くなると言うこと。つまり電動走行→その分エンジンが発電といういたちごっこがいつまでも続くだけ。実はこれがハイブリッド車の本質なのだ。
 実は燃費性能的に「プリウス」が有利なのは、電動走行の依存度の大きさではなくトランスミッションを不要としたシステムそのものにあるように感じている。あのシステム自体が「エンジンによって生み出されたエネルギー」を効率よく走行エネルギーに変換、あるいは電気エネルギーに変換できるようになっているということだ。だが好みの問題だけになるが、私はあのシステムのクルマを自分で保有したいとは思わない。以前にも話したが以前話レンタカーで借りて運転した時の印象がどうにもよくない。アクセルやシフトレバーはシステムを制御するものではなく、加速スイッチ的な役割しか果たしてなくて、自分の思うようにクルマを操れないという印象が根強く残ってしまったのだ。これも以前に言ったが、「インサイト」ではアクセルの踏み加減でいくらでもシステムに介入でき、自分がこうしたいと思ったように動いてくれるので楽しいだけではなく、運転に自信を持てるのだ。話が逸れた。

 つまりハイブリッド車にとって電動走行というものは、「変わったクルマに乗っている」という演出に過ぎないと考えて良いだろう。状況によっては多少燃費向上に寄与するかも知れないが、それも後述するようにうまく電動走行を組み入れた場合に限るようだ。変わったクルマに乗っているという演出なら、モーターの回転恩をハッキリ聞こえるようにした方がいいと思うが。
 いずれにせよ、現在のハイブリッド車は基本的にガソリンで走っている…という本質を忘れてはならないと言うことが、私が「インサイト」というクルマから教わったことだ。

3.アイドリングストップとエアコン
 某巨大掲示板のインサイトオーナースレでは定期的にこの話題の「煽り」が入ると言うほど、「インサイト」が嫌いな人も好きな人も大きな欠点と考えているのがアイドリングストップとエアコンの関係だ。
 「インサイト」のエアコンは普通のクルマと同じ単純な「エンジン直結式」なので、停車してアイドリングストップ中はエアコンの圧縮機も停止してしまいエアコンの運転が出来なくなってしまう。「プリウス」や「シビックハイブリッド」ではエアコンの圧縮機を回すためのモーターが付いていて、アイドリングストップ中でもバッテリーからこのモーターに電力を供給することでエアコンの運転が可能となる機能が付いているのである。
 この点は私が「インサイト」を選ぶに当たって最も心配していた点であるが、実際に夏を迎えると全く困る事もないし気になることも無かったという部分である。つまりアイドリングストップ中にエアコンを動作させ続ける機能がないという点は「プリウス」や「シビックハイブリッド」に対しての重大な欠点ではないどころか、燃費性能を上げる上では実は利点だと私は考えている。

 これについては納得がいかない人は、3項をキチンと読んでないか読み飛ばしてきた人だろう。もう一度ここで言うことになるが、ハイブリッド車のバッテリに貯まっている電気は全てエンジンによって生み出された物である。エンジンによって直接発電機を回すか、またはエンジンによってクルマが動き、坂道を上り、その結果ブレーキを掛けるときの慣性力を電気エネルギーに変換して回収したものである。3項では電動走行すれば余分に電気を食うことになるので、その分エンジンを回転させて発電機を回して電力を作る事になる。だから電動走行の依存が高くても燃費には影響がないとした。
 ではこの論理の「電動走行」を「エアコンの圧縮機」として考え直してみよう(頭のいい人ならここで「なるほど」と思うことだろう)。エンジンが停止しているときにバッテリーの電気を使ってモーターを回しエアコンを動かすということは、それまでエンジンによって生み出された電気を消費していると言うことである。その分の電気はいずれ取り戻さなければならない、つまりアイドリングストップ中もエアコンが回って快適〜なんて言っている裏で、ハイブリッドシステムは「さーたいへん、バッテリーの電気が減った」と考えて電気を作る事→エンジンを余計に動かすことを考えるはずなのである。本来次の加速、またはその次の加速で使うつもりだった電気を他へ回してしまった事になるので、次の電気を起こさなければならなくなるのだ。つまりアイドリングストップ中にエアコンを動作させた時間に比例して、エンジンが余計に回って電気を作る事になるので、結局この機能は燃費を悪化させているだけだ。さらにエンジンの回転エネルギーをわざわざ電気に変換してから圧縮機を回すことになるから、エンジンが直接圧縮機を回すよりも効率は悪くなる。
 これでは前述の電動走行もそうだが、結局は他で排ガスを出すことになるのでクリーンでも何でもないのだ。

 ここまでの話なら「ならばインサイトも同じだろう?」と思われる方の方が大多数のはずだ。「インサイト」でもECON機能を使わなければ車内温度調整の優先度が上がり、暑ければ停止中もアイドリングストップせずにエアコンを回すという制御を優先させるようになる。上述の論理が頭に入っていればエンジンで直接圧縮機を回すか、エンジンのエネルギーをわざわざ電気に変換して圧縮機を回すかの違いだけで同じだと考える方もあるだろう(エンジンの回転力をわざわざ電気に変換する効率の悪さをここでは敢えて無視した)。
 ではECONボタンを押していた場合で考えよう。この場合「インサイト」のハイブリッドシステムは燃費を優先させるように制御される。停止したら極力エンジンを停止するという方向でシステムは回るのだが、車内の温度が一定まで上がると素早くエンジンを立ち上げ、同時にエアコンの圧縮機を回して車内の温度を下げるということだ。もちろん、そうするとアイドリングストップする時間は減ってしまい、エンジンが止まっている時間もごく短くなる。
 だがこのごく短いアイドリングストップの時間こそが、「インサイト」が有利になる点なのだ。「プリウス」や「シビックハイブリッド」のように圧縮機のモーターを別に持っている場合、アイドリングストップ中もずっとエアコンを回すために「ガソリンを燃やして作った」電気を使っていることになる。つまりその瞬間にエンジンが回っていないだけで、結局はその時間分エンジンを回しているのと同義だから、エアコンが回っている限りはエンジンによって作られたエネルギーをずっと使い続けていることになる。それに対し「インサイト」の場合、アイドリングストップ中はエアコンのために「ガソリンを燃やして作った」エネルギーは消費していない、使っているのはクルマを稼働状態で維持するための最小限のエネルギーだけである。つまり夏場のエアコン使用時は、停止時にはほぼ完全にエンジンによるエネルギーを消費しない時間帯が生まれる「インサイト」(ただしECONボタン使用)の方が燃費性能は上がるのだ。

 短時間でもエアコンが止まれば車内温度が上がって大変な事になるはずだと言う声もある。だがそれは思い過ごしに過ぎず、「モビリオ」購入時に良く聞いた「モビリオは窓が大きいから真夏の晴れた日は温室状態になって車内が暑くなる」という論理と同程度の話でしかない。ここまで読んでも「インサイト」のシステムに不安を持っているという方にひとつお聞きしてみよう、エアコンを切った瞬間に部屋が急激に暑くなるなんてことはあるだろうか?
 多くの人が経験しているだろう、建物でもクルマでもエアコンを切ってしばらくの間はその中が涼しいままであるということを。空気の余熱によってエアコンを切ってもしばらくは温度は上がらない、数分掛けてじわじわと温度が上がっていくのである。さらに体感的な温度を考えれば、エアコンによる除湿効果によってたとえクルマの中が外気温と同じになってもすぐには蒸し暑さを感じないはず。「インサイト」ではこの人間が「暑くなった」と感じるより短い時間でエンジンとエアコンを切って燃料を節約し、「いよいよ暑くなりそうだ」という頃合いを見計らってエンジンを再スタートするという頭の良い制御を行っているのだ。
 多くの人がクルマのエアコンを切ると途端に「暑い」と感じるようだが、それはあくまでもクルマの外に出たり、すぐに窓を開ける経験の方が多いからそうすり込まれているだけの話である。冷静に考えれば多くの人がクルマを止めて外へ出るとき、荷物をまとめたりでエンジンを切ってもしばらく車内にいることを経験していると思う。その間に耐えられない暑さになったと言う人は何分もクルマの中に留まった人だろう。数分の間なら許容範囲の温度で落ち着いていると気がつくはずだ。「インサイト」ではそれが信号待ちなどで停止する度に起きるだけの話なのだ。

 結論を言うと、車内は我慢できないほど暑くなる訳じゃないし、そうなる前にちゃんと自動的にエンジンが回ってエアコンを入れてくれるから困る事もない。そしてエンジンが回ってエアコンが入っている状態こそ「プリウス」や「シビックハイブリッド」が停止中にエアコン回しているのと燃料消費率は同じなのだから、「インサイト」が少しでもアイドリングストップしたならその方が燃費性能上も有利。だからアイドリングストップ中にエアコンが止まるというシステムは「インサイト」欠点ではなく、逆に優位点なのだ。どうしてもエアコン止まるのが嫌だ、という方はECONボタンをオフにして停止中もアイドリングストップしにくいようにしてみればいいだけ、それでやっていることは「プリウス」や「シビックハイブリッド」と同じ事になるんだから。

4.はいじま流インサイト運転法
 ここでは私のインサイトの運転方法を挙げておこう。まだもっと燃費が上がると色々試している途中ではあるが、今のところ私の運転ではこのやり方が最も燃費が良いという方法だ。
 3項を読んで理解して下さった方は、私がどのようなスタンスで「インサイト」を運転しているかもう理解して頂いていると思う。加速ではモーターアシストをしっかり効かせてなるべく短時間、かつ短すぎるのも良くないという微妙な加速力で一気に目標速度まで持って行く、減速はしっかりと回生ブレーキを効かせ、かつ急減速にならないようにすることが基本だ。

 3項でさんざん「電動走行」を批判しては来たが、これを全く使わないわけではない。局面によっては「電動走行」を使った方が有利な場合もあるのは確かなのだ。それは「緩やかな減速」をしたいとき、エンジンブレーキで減速するような状況でなく、微妙にスピードを落とす(普通のクルマなら微妙にアクセルを踏んでいる状態)ような局面では電動走行してしまった方がいい。だいたいそんな走り方する時間は短い方が多いので、そこで電池を使い切ることはあまりない。かと言って燃費が格段によくなる訳でもないが。

 それとこれは3項での主題なのだが、どんな場合でも「エンジンで使っている」と言うことを忘れないこと。かといってハイブリッド車を運転してるという事実も忘れてはならないこと。ハイブリッド車とはいえアクセルを踏んでいる間は、例え電動走行でも「今はガソリンを消費している」という事実を忘れてはいけない。

 そしてもうひとつ、これが「インサイト」の運転で燃費を上げる最大のコツだと私は信じている点なのだが、エンジンを信用すること。「インサイト」のエンジンはたとえハイブリッド車でなかったとしてもかなりの燃費性能を叩き出すエンジンだという事を忘れてはならない。主役はエンジンであって、エンジンでクルマを走らせるという概念に則った低燃費走行を心がける。

 マルチインフォメーションディスプレイはエネルギーフロー画面が良いだろう。これはハイブリッドシステムの動作状況を知らせてくれる「インサイト」の運転においては最も重要な画面だ。ECO画面のバーを見ながら運転しても燃費向上には役に立たない。それなら瞬間燃費を表示している方がまだいい。スピードメーターの色が緑から青緑や青に変化しても気にしては行けない、ただし減速時にあの色の変化は必要になるので「オフ」設定にはしない方がいい。メーカーオプションナビを装備している人は、こちらの画面をECO画面にして瞬間燃費を確認できるようにしておくのが理想だ。

 発進時は前述したが、エンジン回転1800〜2000rpmで一定維持することを心がける。だがここでモーターアシストが入らない(アシストメーターがゼロだったり、エネルギーフロー画面でモーターからクルマへの矢印が出てこない)場合は一度アクセルから足を離し、もう一度踏み直してみる(それでもダメなら諦めてそのまま加速)。そしてこの加速の時のアクセルの踏み加減はしっかり覚えておく(なぜなら巡航速度を上げるときの加速でもこの程度の踏み加減が良いようだからだ)。発進時の加速は特にメーターの色が青になりやすいが、燃費の悪化を恐れてこれを気にしてはいけない。私の経験上「インサイト」に限らず、クルマというのはゆっくり加速させるよりも、一気に加速して巡航する時間を前に延ばした方が燃費が良くなるものなのだ。
 巡航速度に達したら一度アクセルから足を離し、今度は「チョン」と足をペダルに乗せるような感じで優しく踏み直し速度を一定にする位置を探る。恐らくこの操作が最も「慣れ」を要する部分だ。
 速度が50km/h以下ならば電動走行になってしまうが、実はこれだと徐々に速度が落ちるので僅かにアクセルの踏み込みを強める。するとエンジンで走行と充電の双方を行うモードに入るが、チャージメーターを見れば分かるようにこの状態だと殆ど充電はしていない。瞬間燃費も30km/h近くになるのでその状態のまま一定速度で走る。
 60km/h以上だと、エンジン単独走行だったり充電しながらの走行だったりするが、一定速度を保つためその踏み込みで行く。80km/hより僅かに低い辺りが、一定走行において最も燃費が良いところのようだ。電力に余裕があれば充電せず、ガソリン単独での走行になるようにするよう心がける。

 上り坂の登坂、高速道路での高速走行は余計なことを考えず普通に走ればいい。上り坂ではしっかりとアクセルを踏めば電池が持つ限りモーターアシストが入るが、すぐに電池を使い切ることを考えればこれが燃費向上に寄与しないのは、ここまでこのページを読んだ方にはお分かり頂けるだろう。高速道路での走行は基本中の基本、一定速度で走る事を心がける。
 下り坂では「アクセルを踏まない」運転を心がける。どうしても下り坂で加速する局面があるならばアクセルを踏まずに重力に任せ、それでも足りないときに「電動走行」の出番だ。下り坂なら加速する時間も長くないはずだし、電動走行で電気を使い切ってもすぐ充電出来るから問題ないだろう。その充電もエンジンの力でなく下り坂でできるならば好都合だ。
 追い越し等での加速はキチンとアクセルを踏み込む、燃費を気にして遠慮しない。その代わりその後の減速でしっかりブレーキをかけて電力を回収する。

 停止や減速の時は、その要因が分かったらとにかくすぐに減速を考えること。「燃費」を主眼に置いた走り方の場合、ぎりぎりまで巡航して一気にブレーキという走り方はこのクルマに限らず勧められない。減速距離が長引いても「アクセルを踏まずに走る距離」を少しでも長くしてやるのが燃費を良くする秘訣だ。特にこのクルマの場合、一定速度以上で走行中にアクセルから足を離せば気筒休止機能が働いてガソリンの消費がほぼゼロになる。このことを頭に入れるか入れないかだけでかなり燃費に差が出るような気がする。
 かといってあんまり手前からダラダラと減速するのでは、今度は回生ブレーキでしっかりと電力を回収することが出来ず、次回発進時の電力が不足して燃費も悪くなってしまう。そこで60km/h以下の場合、このような局面で電動走行を使う。停止要因を見つけたらアクセルの踏み込みを弱めて電動走行に入り、僅かに減速しながら進むのだ。続いてエンジンブレーキでじわじわと減速し、あるところからフットブレーキでと三段階に減速するのだが、このタイミングは文章にするのはかなり難しいのでお許し頂きたい。フットブレーキ減速中はチャージメーターが振り切らないような減速を心かげる、かといって追突しそうになってまでこれを実行しろと言っているつもりではない。理想的な止まり方はチャージメーターを見ながら、回生量が一定になるよう減速し、回生量が減ってきたら徐々にブレーキを緩めて優しく止まる(後半部分は燃費運転より乗り心地重視の運転になるが)。

 停止中、発進要因が来るまでアイドリングストップ中はなるべく動かない。例えば思ったより手前で止まってしまったなんて場合、その距離が数メートル程度であれば動くべきではないという意味だ。信号待ちで前のクルマが前に詰めたにしても、それが数メートル程度なら前を追って動くことはないだろう。さすがに10メートル以上動くなら後ろに迷惑な場合もあるので状況に応じて対処すべきだが。
 それと停止中はしっかりブレーキを踏むこと。特に上り坂で止まった場合は気を付けて欲しい。上り坂の場合、ブレーキの踏み込みが甘いと落ちる。それだけなら慌ててブレーキ踏めばいいが、アイドリングストップが効かなくなって次の停止までエンジン動きっぱなしになるので燃費も悪くなるのだ。ちなみにアイドリングストップが効かなかった場合、シフトレバーをNに入れるとアイドリングストップに入る場合がある。

 以上、私はこんな感じで運転しているが、余程条件が悪くなければ20.0km/l程度は行く運転である。もし燃費が上がらなくて困っているような「インサイト」オーナーさんがいたら参考にして頂きたい。これを実戦するための注意も車の運転において基本中の基本だが、前のとクルマとの車間をしっかり取ることだ。

5.プリウスとの対立構造について思う
 「インサイト」というのはある意味不運なクルマだと思う。たかが1500CCクラスのコンパクトカーなのに、世間からは競合相手は1〜2クラス上のクルマと決めつけられたしまっているからだ。車内の広さ、装備、性能で本来ならば及ばなくて当然のクルマをライバルとさせられてしまい、勝てるはずのない戦いに挑まされているのである。さらにその相手が価格を同レベルまで下げてきたのだから本当に不運だ。無論、その相手というのはトヨタの新型「プリウス」である。
 車の買い換えの時にもこのサイトで語ったが、本来は「インサイト」と「プリウス」は競争する関係ではなく共存できる関係である。販売価格帯、販売のターゲット層、クルマが持つグレード、狙っている燃費やシステムのコンセプト、何から何まで違うクルマなのである。なのに世間は「ハイブリッド」というだけでこの2車を競争関係にしてしまったのだ。

 私は「インサイト」というクルマに乗っているが、「プリウス」というクルマにも興味はあるし、その燃費性能の良さは認めている。燃費性能だけではない、全ての面で「インサイト」が「プリウス」に勝てるわけはないのだ。それと「プリウス」が欲しいかどうかとはまた別問題だ、私には私なりのクルマの使い方や考えがあり、「プリウス」は最初から候補にすら挙げていない。話のネタに一度レンタカーで借りて乗ったみたいなと思う程度だ。
 その私にとって「最初からプリウスが候補外になってしまう理由」で代表的な物を挙げると、横幅が広すぎて趣味の酷道めぐりで支障が出そうなこと、価格帯が上で手が届かないことである。細かい理由まで挙げればキリがないのでやめておくが。
 いずれにしろハイブリッド車を買ったからと言って、ハイブリッド車なら何でもいいと言うわけではない。私のクルマの使い方に合致するクルマが「インサイト」で、たまたまそれがハイブリッド車だっただけなのだ。

 私はトヨタの「プリウス」というクルマは、「インサイト」と別次元の方向を目指しているハイブリッド車だと思っている。「プリウス」は世界初のハイブリッド車として登場し、そのキャラクターはその時代の持てる技術をつぎ込んで最高のハイブリッド車を出すことにあったはずだ。だからこそホンダのハイブリッド車はコンパクトにまとめ、汎用性を持たせる方向で開発が進んだのだと思っている。新型「プリウス」もその例に漏れず、数々の新技術を導入して現在のハイブリッド車で最もバランスが取れた素晴らしいクルマに仕上がった。
 その「プリウス」のバランスが唯一崩れているものがある。それは「価格」だ。

 「インサイト」の発売され、それが好調と報道されて一番慌てたのはトヨタだった。トヨタは「インサイト」というクルマが好調なのではなく、ハイブリッド車が好調だと受け止めた。まぁここまでは良いのだが、トヨタがここでやる必要もない対抗手段を取ってしまう。それが「プリウス」の値下げだった。
 私が新型「プリウス」の価格を聞いて呆れたというのは車の買い換えの時に話をした。それともうひとつ、この値下げから見えてくるのはトヨタがいかに「プリウス」というクルマに自信がないかということである。正直言ってこの「プリウス」の価格設定を聞いて、開発した技術者は泣いていると思う。どう見ても「安売りする」クルマじゃないのだ。
 それとトヨタが見落としている事実をここで一つ述べる。これはトヨタに問うてみたいのだが、今まで先代、あるいは先々代の「プリウス」に乗った人が「インサイト」で満足すると思っているのか?ということ。ハッキリ言えば「プリウス」に乗っていた人たちが、ある日急に「インサイト」に乗り換えたら絶対に満足するわけがないのである。それほど「インサイト」と「プリウス」はクルマとしての格が違うのだ。もし「プリウス」のユーザーで「インサイトの方が安いからインサイトにする」という人がいたら、トヨタはふんぞり返ってこう言えばよかっただけの話だ。「お好きにどうぞ」と。「プリウス」というクルマの良さを理解せずに、価格だけで安いクルマに流れるような人に乗り続けられたら「プリウス」も可愛そうだ。そういう客をトヨタに引き止めておきたいなら、それこそ「カローラ」でも「ヴィッツ」でも勧めればいい。元々「プリウス」というクルマは安さを追求するユーザのクルマではなかったはずだ。

 さらにこの「プリウス」の価格破壊は色んな意味でトヨタの敗北を示しているようにも見える。
 物の価格設定というのは、単に作るコストと必要な儲けだけで決まるわけではない。世の中の物価や自社他商品の価格との関係、それに他社の同種製品との駆け引きが密接に絡んで決まるのである。最後に挙げた「他社同種製品との駆け引き」という部分を強調してみても、やはり新型「プリウス」は安すぎる。「プリウス」はホンダのラインナップで言えば、「シビックハイブリッド」と競合しているクルマであって「インサイト」と競合するクルマではないからだ。
 例えばAというラーメン屋の隣にBというラーメン屋が出来たとしよう。元々Aではラーメン(チャーシューは1枚)を500円、チャーシュー麺(チャーシューは5枚)を700円で売っていたとする。そこへ後発のBという店がラーメン(チャーシュー2枚)を450円で、チャーシュー麺(チャーシュー5枚)を700円と設定して店を開き、Bのラーメン屋が安いしチャーシューが2枚も入ってると評判でそのラーメンを食べようとAの客を奪ったとする。ここでAの店主が普通の神経だったらどんな対処をするか、皆さん言われなくてもお分かりですよね。ところがそのAがトヨタというラーメン屋だったら「ライバルのラーメンにはチャーシューが2枚入っている」という事ばかりに目を奪われ、他のメニューの価格はそのままにチャーシュー麺を470円に設定して対抗してくるのだ。
 この例での問題はAの店のチャーシュー麺の価格が470円になったことではない、「他のメニューの価格はそのままに」という部分なのだ。もしこのサイトをご覧の皆さんがラーメン屋に行ってメニューを見たとき、ラーメンよりチャーシュー麺の方が安かったり、同額だったりしたらどう思うだろう? 「ラッキー♪」と言って深く考えずにチャーシュー麺を注文すると言う人はおめでたい人だ。普通の神経ならなんかリスクのあり安いだけで信頼性の低いチャーシューかも知れないと疑うだろうし、またチャーシュー麺と比較して高すぎるラーメンの価格を見て不満に思う人があるだろうし、ラーメンは値切れると考える人も多いだろう。
 つまりトヨタは「プリウス」に他の商品と釣り合わない価格を付けてしまったのだ。上記のラーメン屋の例でも、A店のチャーシュー麺の価格だけがバランスが取れていないのは一目瞭然だろう。このバランスを取るならラーメンの価格も400円くらいまで下げて欲しいと誰もが思うだろう。だがトヨタから「プリウス以外の全車種も値下げした」という発表はない、つまりトヨタでは特にハイブリッドなどに興味がない人もみんな「プリウスに流れる現象が起きてもおかしくないのだ。いや、ハイブリッド車に興味のない人に言わせればしっかり説明して欲しいと思うだろう。それは結果的に他の商品が売れなくなって自分で自分の首を絞めるだけなのだ。
 無論、トヨタにとって「プリウス」を205万円で売って必要な儲けが出るならそれでいい。それは顧客から「他のクルマはぼったくり」「今までがぼったくり」と批判される覚悟があってやっているってことなのだから…でもそれは今までの利益を捨てるという行為に他ならない。「プリウス」が205万円で売るのが必要な儲けのラインだとしても、世間がもっと高い価格で売ってもいいと認めれば堂々のその価格で売ってぼろ儲けして良いはずなのに、この不況下でそれを捨てるんだからアホかと思った。それで赤字赤字って当然じゃんと思う。

 それと「プリウス」のこの価格設定、実はトヨタがホンダの策略にまんまとはまっただけである。実はホンダは「プリウス」に対し勝利宣言までしている。新型「プリウス」の価格が発表になった直後のホンダ「インサイト」のCMの内容は、「ハイブリッド車を安くしたら、世の中みんなそうなった」…これはどう考えても「プリウス」の事を言っているとしか思えない。
 ホンダの目論見、つまりホンダがハイブリッド車を多く売るために必要なことは「ハイブリッド車の一般化」だ。トヨタのハイブリッド車は「ちょっとだけ贅沢なクルマ」というイメージがあり、そのど真ん中にいる「プリウス」というクルマがハイブリッド車そのもののブランドイメージを作っていたのだ。だからホンダがハイブリッド車を売るためにはまずハイブリッド車のブランドイメージを下げ、「プリウス」をちょっと贅沢なクルマから「ただのクルマ」にしてしまい、ハイブリッド車そのものが「ただのクルマ」になったところで付け入る隙があるはずだ。コンパクトで汎用性が高いホンダのIMAシステムは色んな車種への搭載が可能で、ハイブリッド車が一般化したときに積載車種を短時間で一気に広める事が出来る。現に従来通りハイブリッド車のラインナップを贅沢なクルマを中心にしているトヨタに対し、ホンダはスポーツタイプやコンパクトカーへと広げようとしている。「インサイト」はホンダのハイブリッド戦略の前哨戦でしかないと私は思っている。

 こう考えると「インサイト」の役割が見えてきた。「インサイト」の趣旨は「プリウス」より性能はちょっと低く、車格では一個下のハイブリッド車を安く出すこと。それによってハイブリッド車から高級感を払拭して大衆化を進め、ホンダがハイブリッド車試乗に付け入る突破口を開くことにあるのだ。ホンダにとっての予想外は「プリウス」が価格を下げてきた事でこの流れが予想より速く進みそうだと言うこと。いずれにせよ「プリウス」が何万台売れようが、ハイブリッド車自体の格が落ちてホンダの付け入る隙が大きく広がったのだからここまでの流れはホンダの思い通りに進んでいるのだと思う。販売台数では「プリウス」は圧勝しているが、トヨタVSホンダのハイブリッド車合戦という見方では今のところホンダが有利と言うことが見えてくると思う。

 以上、「インサイト」に半年乗ってみての感想をいろいろ書いてみた。いま「インサイト」に乗っている方、これから買おうかどうか悩んでいる方に参考になれば幸いである。また多くの方にこのクルマの魅力が分かってもらえればと思う。町で見かける回数も増えてきた、このクルマを持っていない人も町で見かけたらここのことを少しは思い出して欲しいなと思う。

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