地球防衛事業部 5 東京2020オリンピック/パラリンピックマスコットキャラクター
「ミライトワ」と「ソメイティ」

(バンダイ製プラモデル・スケール不明)


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東京五輪公式マスコットのプラモデル

 まず本コーナーについてだが、元々東京五輪開催に合わせて公式マスコットのフィギア等が発売されるようだったら、五輪開催に合わせて「東京五輪開催記念!」として書く予定だったものであることを明記しておく。今回紹介するプラモデルの発売を知ったのは東京五輪の1年延期が決定した直後であったが(発売は2020年4月)、2021年夏の開催に備えて購入はしておいたものだ。
 だが2020年の年末以降の新型コロナウィルスの感染状況の推移や、東京五輪を巡る情勢の変化を見るにつけて2021年夏の東京五輪開催については懐疑的にならざるを得ない状況だ。
 そこで東京五輪開催時に書く予定だったのを改め、2021年2月に記した記事が本コーナーとなる。東京五輪がこの後どのような展開を辿るにしても、このようなキャラクターが存在し、その模型が発売されたことをしっかりと記録しておく必要があり、大会開催前だが今がそのタイミングと感じたからだ。

 という訳で今回紹介するのは、2020年東京オリンピック/パラリンピックの公式キャラクター「ミライトワ」と「ソメイティ」のプラモデルだ。このキャラクターのプラモデルはバンダイから、2020年3月発売のディスプレイモデル仕様と、2020年4月発売のフルアクションモデル仕様の二種類がオリンピック公式商品として発売されている。本コーナーで紹介するのは後者のフルアクションモデル仕様の方である。

 詳細は下記に記すアルバムを見ていただくとして、全体的な感想を先に記すとこのプラモデルは「とても作りやすい」ものであることに感心した。色分けを部品ごとの成形色の違いでしているので小さな子供や忙しい人でも作ることが可能で手軽に模型を手にすることが出来る、この点は私が小さい頃にはまっていた「ビックワンガム」のプラモデルに共通するところである。そしてそれぞれの部品同士の「合い」がとてもよく、仕上げたときに部品と部品の間に隙間が出来てしまうようなこともなく、また成形時のバリもないしゲート処理の必要もほとんど無いほど部品がきれいにランナーから切り離される、とても質の良いプラモデルだ。

 では、以下にアルバム形式で「ミライトワ」と「ソメイティ」を紹介していこう。なおキャラクターが持っているアイテムは、それぞれに付属しているアイテムがごちゃ混ぜになっている点はご容赦いただきたい。

 右の青い子が東京オリンピック公式キャラクターの「ミライトワ(Miraitowa)」、「未来」と「永遠」を合わせて付けられたネーミングだという。

 左のピンクの子が東京パラリンピック公式キャラクターの「ソメイティ(Someity)」、「ソメイヨシノ」と「So Might」を合わせて付けられたネーミングだ。
 手を振る姿勢にしてみたが、なんかそれらしく見えないなぁ。
 この2人のマスコットキャラクターは公募によって決定した。2042点にも及ぶ応募作の中から組織委員会側で候補を最終候補を3点に絞り込み、2018年2月に日本全国の小学生による投票で最終候補の中から選ばれたのがこのキャラだ。2018年7月までにブランド名開発会社によって二人の名前が決められた。
 ではまず「ミライトワ」の方からじっくり見てみよう。日の丸を掲げる「ミライトワ」だ。

 「ミライトワ」の特徴は東京オリンピックのシンボルマークである市松模様で全身を覆っていること。顔を覆うマスクも市松模様を意識しているのは言うまでもない。
 正義感が強い性格で、運動神経抜群というのはまさに「オリンピックのキャラクター」らしい設定だ。
 「オリンピックらしくない」設定として、瞬間移動できる超能力を持っているという。
 日の丸を掲げて走る「ミライトワ」。
 このプラモデルには、完成したキャラが持つアイテムのひとつに「東京オリンピックフラッグ」が付録しているのだが、私はこれを日の丸に改造した。もうちょっと暗い色で良かったかなぁ。
 モデルに付録のサッカーボールを使ってサッカーを楽しむ「ミライトワ」。
 フルアクションモデル仕様とだけあって、足や腕はもちろん、首を回すことや胴体をひねることだって可能だ。手のパーツは握り状態と開き状態で交換可能、口の形を変えることで表情を変化させることも出来る。
 今度は陸上競技に興ずる姿だ。
 このハードルをジャンプする姿の再現は、背中に付けているスタンドの調整が難しい。でも上手くいけばこんな高いジャンプを再現できる。
 前写真の続きはこんな感じだろう。可動部分が多くていろんなポーズがされるからこそ、こういうシーンの姿勢を作るのが難しい。もっとスポーツ選手をよーく観察しておけばよかったなぁ。

 このハードルも「ミライトワ」のモデルに付録。
 卓球のラケットを握って臨戦態勢、この卓球のラケットは「ソメイティ」の方に付録されているものだ。

 ちなみに「ミライトワ」の方は、直立させるだけなら背中のスタンドがなくても立つことはできる。ただし何か持たせたり、ポーズを取らせたりするのはスタンド無しでは不可能だが。
 続いては「ソメイティ」だ。こちらも日の丸を掲げて笑顔だ。

 パラリンピックのエンブレムの市松模様を基調とした点は「ミライトワ」と同じだが、「ソメイティ」はその色がピンクだ。また顔は日本を代表する花である桜をイメージしており、目の周囲や耳がそのコンセプトであることは説明するまでもないだろう。
 「ソメイティ」は物静かだが、いざというときはパワフルで自然を愛する性格だ。見ただけで物を動かしたり、石や風と話をしたり、桜の花びらの形をした耳を使ってテレパシーを送受信するという、数多くの超能力を持つ設定だ。
 「ソメイティ」はふり向くと、こんな市松模様のマントをたなびかせている。なんとこのマントで空を飛ぶという設定もあるのだ。

 このマントは、このプラモデルでも成形によって色分けされているのだから恐れ入った。ピンクの部分と白の部分が別パーツで、組み立てるだけでキッチリと色分けできるのだ。
 日の丸を掲げて走る「ソメイティ」。
 「ソメイティ」の方にも東京パラリンピックフラッグが付録されており、私はこれも日の丸に改造した。
 卓球のラケットを持つポーズを取る。前述したがこのラケットは「ソメイティ」のモデルの方に付録していて、車椅子卓球シーンを再現できるようになっている。
 「ミライトワ」からサッカーボールを借りてきて、「なでしこJAPAN」気取りの「ソメイティ」を再現してみた。
 この子、背中のスタンドがないと立てないんですよね、横浜の動くガンダムみたいに…
 「ソメイティ」はパラリンピックのキャラクターということもあって、モデルには車椅子が付録されている。この車椅子、グレー単色成形で色分けなどはないのだが、細かいところにこだわって作られているので驚いた。
 特にタイヤが傾いていて、前後から見ると「ハ」の字形になっているのは感心。これは車椅子の世話になったことがない人は見落としそうなところだ。

 ちなみにこの車椅子に「ミライトワ」を乗せようと頑張ったが、どうしても転んでしまう…。
 「ソメイティ」も顔の表情が変えられるが、そのやり方は顔パーツを丸々交換するという大胆な物。
 そして変更用の顔パーツを見ると…なんか「矢追純一のUFO特番に出てくる宇宙人」みたいで気味が悪い。
 最後に二人なら別ポーズを取ってみる。本当に可動部分が多くていろんなポーズが取れるので、飾っているだけでも飽きないだろう。
 でもさすがに再現不能なポーズもある。柔道やレスリングやボクシングのシーンを再現させようと思ったが、頭が大きすぎるのでムリ。道具があったとしても重量挙げの再現もムリでしょう。

 あ、これをお持ちの方、「あんなことやこんなこと」のポーズをさせちゃダメですよ。
 以上、駆け足で「ミライトワ」「ソメイティ」というキャラクターを紹介しました。
 色々と問題が起きている東京五輪ですが、そのようなイベントが企画されたことは、あらゆる教訓としてキチンと記憶に留めて欲しいですね。

 そしてこの子たちがいたことを、忘れられないようにしてほしいものです。

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