現地に到着したのはお昼前。この日も多くの「同業者」が同じ地点でカメラを構え、思い思いの構図で列車の写真を撮っていた。私もこれに加わる。
 続けて峠道を下ってきたのはまた5000系、しかも6両編成の単独運用。この5000系6両編成は現在は全廃され、もう見る事が出来ない。5000系自体ももう数編成を残すのみで、この「顔」が見られなくなるのも時間の問題だ。
 上記の振り返り撮影、テールランプが赤い丸なのも好感度が高い。
 続いて峠道を駆け上がってきたのは、現在の小田急特急の主力とも言える「EXE」。
 彼女はこれまでの小田急ロマンスカーと一線を画すビジネスライクな特急車としてこの路線に登場した。ファンの間でも賛否両論あったようだが、デザインセンスはやはり小田急らしくてとてもいいと思う。好きな車両の一つだ。
 「EXE」に続いて3000系が峠道を駆け上がってきた。
 現在の通勤電車らしいメーカー標準車体だが、全面デザインに「いまの小田急」らしいセンスは感じられる。窓下のブルーラインを敢えて細くしてしつこさやわざとらしさを感じないスッキリしたデザインで、私は結構好きだ。
 今度は別の3000系が峠道を駆け下りてきた。後ろにぶら下がっているアイボリーの通勤電車は屋根上の冷房装置の形状から8000系とわかる。本当に色んな形式の電車を繋げて走らせるなぁ。
 上記の3000系に続いて峠道を駆け下りてきたのは「EXE」。都市的なデザインと思っていたけど、こうしてみると峠道を走る彼女の姿もなかなかはまっていていい。
 だんだん雨が酷くなってきたから引き揚げよう、と思った頃に峠道を駆け上がってきた5000系。
 正面のライトが2灯のうちひとつしか点灯していないが、これが正解で常に片方を予備としておくことで電球の寿命を延ばすと共に、不意の球切れで運行できなくなるのを防いでいるようだ。
 この日最後の被写体は「VSE」とした。もう雨が酷くてとてもじゃないけどいてられないという感じになってきたのだ。おかげで最後の一枚はこの通り、ピンボケだ。

 ご覧の通り、目的の列車の写真はちゃんと収められたが、どうしてもこの日通過しなかった車両がある。
 それは比較的旧式のロマンスカー、「LSE」「HiSE」といった車両たちだ。実は彼女達が台車にトラブルを見つけ、運行休止して緊急点検の憂き目に遭っているときにこの撮影行を決行していたのだ。今度は彼女たちも撮影目標に入れてまたここを訪れたい。
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