2010年4月30日 京成電鉄本線大佐倉駅

 前回の撮影の後、「北斗星」撮影行を兼ねた東北旅行を挟んですぐにまた京成線沿線にやってきた。この日にやってきたのは京成電鉄でもっともローカルな駅である大佐倉駅。このひなびた駅を行く「スカイライナー」を記録しようと考えた訳だ。勿論この区間は「スカイアクセス」線から外れているので、成田空港アクセスルートから外れることになる。つまりこの小さな駅が大動脈の一部という状況が見られなくなったのだ。

 駅に着くと停まっていたのは3600形の上野行き特急。はて、この駅は特急は通過していた記憶があるが、いつの間に停まるようになったのだろう? 最後に乗った15年位前は通過していた記憶が。
 3600形下りの成田空港行き特急。
 この電車は始めて京成電鉄で通勤電車(つまり「スカイライナー以外」)に乗った中学生時代、まだ新車だったこの3600形に偶然乗ったのを覚えている。そういう意味でも思い入れのある電車だ。
 続けてやってきた上り特急は3500形、90年代後半にリニューアルされて昔の面影は全く無い新車のようだ。
 あー、昔の3500形が懐かしい。模型作ろうかしら…。
 3500形を追ってきた回送電車は、京浜急行の600形。ああ、折角いい車両が来たのに架線柱の影が…。
 この電車は京浜急行が地下鉄直通の大都市通勤路線にボックスシート車を入れるという大冒険をした車両。しかしその結果は、この600形がロングシートに改造された事を考えれば自ずと出てくるだろう。個人的には転換シートみたいに中途半端なものを入れるよりは余程良かったんじゃないかと思うけど。
 下り特急は3700形、同じ3700形でも26日に撮ったものや、次に出てくる車両と少し「顔」が違う。
 ヘッドライトがフロントガラス埋め込みになり、テールライトも細目になって近代化されるが、扉に付いている「看板」が「自分は京成電車である」と主張しているようだ。
 上り特急も3700形。上の車両との「顔」の違いに注目してみよう。
 それにしてもLEDの「看板」や「行き先」はやっぱ写りがダメ、上のは上手く行ったんだけどなぁ。
 いよいよAE-100系「スカイライナー」が通過、まずは下りから。この「顔」は真正面から見るとちょっと間が抜けているのは否めない。でも80年代後半〜90年代初頭の電車には、こういうデザインが多いのも事実。
 丘陵地にある小駅に風を残して通過して行く。そんな後ろ姿が上手く表現できただろうか?
 そして今回の京成電鉄撮影行のベストショットとも言えるのがこの1枚。やっとAE-100系の満足がいく写真が撮れてホッとした。
 この一枚に満足し、用事もあるので切り上げることに。
 最後に大佐倉駅のスナップショット。駅名標は今時の大手私鉄駅のそれとは違い、テーマカラーもデザインサインを用いていない昔ながらのものだ。こんな駅名標は地方私鉄へ行かないと見られない。
 大佐倉駅の駅舎全景。
 こんなこぢんまりした駅というのは素朴で良い。しかも関東大手私鉄のメインルートだ。
 駅舎と反対のホームへ渡るのが、跨線橋でもなければ地下道でもなく、未だに構内踏切というのもすごい。
 そして大佐倉駅を正面から見る。
 最新型の自動券売機と、ICカードにも対応した自動改札機が「大手私鉄の駅」を主張するが、それらは1台ずつしかない。
 そういえばこの駅、ホームの屋根も最小限しかないなー。

 こういう駅を残して欲しいというのは、単なる鉄ヲタの我が儘なのは解るが、やっぱ残して欲しい。
 以上、2010年春の京成電鉄撮影行の記録だ。AE-100系とターゲットは一つだけだったのだが、そのたったひとつのターゲットでうまく撮影を決められず、時間ばかりが過ぎて行くような焦りを感じる撮影行だった。
 AE-100系はまた機会があれば追いかけたいが、今はこの電気事情が改善されない限り運行再開は難しそうである。また元気に活躍する新型「スカイライナー」についても、ちゃんと「決着」を着けたいと感じている今日この頃だ。
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