2012年2月24日 小田急電鉄小田原線渋沢〜小田原間

 ダイヤ改正…多くの鉄道好きの皆さんにとって、様々な車両や路線との出会いと別れのキーワードとなる出来事である。
 鉄道会社が長い年月を掛けて設備の改良や新型車の投入計画を行い、これが乗客に提供出来る準備が整ったことでダイヤを改めて新しい車両や設備や路線が供されるようなる。
 同時に、それらの改良によって「追われる者」が必ずあるのだ。

 今年も3月に全国規模のJRダイヤ改正がある。JRでは寝台特急「日本海」、寝台急行「きたぐに」、それに新幹線300系が「追われる者」としてリストアップされている。だが今年の全国JRダイヤ改正の特徴として、関東大手私鉄の一員である小田急電鉄がそれに日を合わせている事だ。JR東海と小田急電鉄の相互乗り入れにより「あさぎり」の運行形態変化が行われるため、小田急がJRにダイヤ改正を合わせたのだ。

 その小田急電鉄のダイヤ改正の内容として、前述したJR御殿場線直通特急「あさぎり」の運行形態変更だけではない。様々な利便性向上のための施策が行われる事になっている。だがその利便性向上の裏で、これまで小田急電鉄の鉄路を彩ってきた車両のうち、JRから乗り入れてくる車両も含め一気に4形式も同時に引退するという鉄道好きにとっては驚くべき事実が隠されていた。
 それらの車両は、「あさぎり」として21年間に渡り新宿と沼津を結び続けてきた小田急20000形「RSE車」とJR東海371系、1988年に始めてハイデッキ構造のロマンスカーとして鮮烈な印象を見る者に与えた小田急10000形「HiSE車」、1969年から長きに渡って小田急電鉄の標準的な通勤電車として活躍し続けてきた小田急5000形通勤電車。特急車3車種は私の青春期まっただ中に現れて強い印象を残し、新車だった頃に追いかけ回した記憶もある。5000形は私の少年時代の「小田急電鉄の思い出」には無くてはならない存在で、所用があって小田急線に乗れば必ずこれが来るという程に印象に残っていた車両だ。

 今回、これらの小田急電鉄から消える車両達をまとめて「撮り鉄」しようと計画を立てた。色々な自分の行動予定から決行日は2月24日と決め、その日までにどのように動けばそれ等の車両全部を上手く記録出来るかで頭を悩ませた。また撮影場所も色々考えたが、これは渋沢〜松田間の峠越えと、それより小田原方面でというのは新幹線300系の記録との兼ね合いで早くから決めていた。小田急電鉄のサイトではこれら引退するロマンスカーの運行ダイヤを公表していて、それを元にExcelを使ってダイヤを引いて様々に考えた。なおLSE車またはHiSE車の運用は2本で、HiSE車が来ない方にLSE車が来ることは確定なので、LSE車も「先は長くないはず」との判断で今回撮影対象とした。リバイバルカラーの旧塗装車が来てくれればいいが…。
 ただ5000形通勤電車はダイヤが公表されていないので、こればかりは「運」によるしかないようだ。その日に運用に入るかどうか、運用に入ったとしても新松田方面で撮影となれば、1編成しか残ってない5000形が江ノ島線に行ってしまったらそれまでだ。5000形のために新幹線300系を抱き合わせ撮影するのをやめて、相模大野より都心方向だけでの撮影も考えた程だ。だが決定的な撮影地がないこと、ただでさえ本数が少ないJR371系の撮影可能列車が1本減ることを考えた場合、新松田付近での撮影は絶対避けられないと言うことも解ってきた。

 こうして、下記のダイヤを元に行動計画を考え、小田原駅での新幹線300系撮影を交えながら、5000形に着いては運を天に任せ、渋沢以西でこれらのロマンスカーを追いかけ回すことにした。これはその記録である。



本日のターゲット
・小田急20000形「RSE車」
1991年に「あさぎり」として登場したロマンスカー。
小田急ロマンスカーに2階建て車を連結したのが特徴。他のロマンスカーにはない垢抜けたカラーリングも見どころ。
・JR東海371系「あさぎり」
1991年に「あさぎり」として登場したJR特急車。
小田急線に乗り入れ、RSE車とともに「あさぎり」として活躍。新幹線100系に準じた塗装が見どころ。
・10000形「HiSE車」
1988年に登場したロマンスカー。ハイデッキ構造が特徴。
白を基調にした新しいロマンスカーのデザインを印象付けた。既に引退した車両の一部は長野電鉄で活躍中。
・7000形「LSE車」
1982年に登場したロマンスカーの中では最古参。
今回のダイヤ改正で引退する訳ではないが、今回の記録対象とした。塗装が懐かしい。
 
・5000形通勤電車
1969年より活躍の通勤電車で、今日まで残った最後の「小田急顔」の電車。
残り僅かに4両編成1本、今回の撮影行で捕まるか?
※注意
この欄で発表の写真は、今回撮影のものに限ったわけではありません。

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