2012年5月2日 JR東日本岩泉線

 毎年、ゴールデンウィークの大型連休時には東北地方を旅行することに決めている。遅い春が訪れた東北の空気がとても心地よく、一度この季節に東北に来たらやめられなくなったというのが正しいところだ。何年か途切れたことはあるが、車を持つようになってからはほぼ毎年東北へ行っている。
 そして去年の東日本大震災を受け、昨年と今年は東北でも目的地に三陸地方を選んでいる。その主は三陸鉄道の列車を追うことであるが、今回はどうしてもこれもう一つ「鉄」の追いかけをしたいと考え、実行した。これがJR岩泉線の探訪である。

 JR岩泉線は盛岡から宮古へ向かう山田線の途中、茂市駅から分岐して岩泉町の中心部へ向かう路線だ。ほぼ全線が三陸地方内陸の山深いところを走っていることと、路線が岩泉以外の大きな都市に直接繋がっていないことで列車本数がとても少なく「秘境路線」として鉄道好きに人気があり、不便さと本数の少なさの相乗効果で「乗り鉄」の人達には「難攻不落」とも言われる路線だ。
 この岩泉線が存続の危機を迎えている。一昨年に土砂崩壊災害が発生して、崩壊した土砂に乗り上げた列車が脱線するという事故を起こして以来列車の運行が止まったままだ。東日本大震災という未曾有の震災も「長期運休」という期間中に迎え、今年になってJRが存続困難のため廃止を地元に打ち出したという。震災とは関係無しに被災地自治体を通る鉄道が姿を消そうとしているのだ。

 そこで今年のゴールデンウイークの三陸旅行では、愛車で岩泉線全駅を回るという「岩泉線各駅停車の旅」を実行した。「撮り鉄」とはちょっと違うが、このコーナーでこの記録を紹介したいと思う。列車ではなく駅の撮り鉄と思って頂ければ良いだろう。

 ちなみに、私は岩泉線は過去に一度しか乗ったことがない。今から20年前の1992年8月、私が実現させた「日本一周旅行」に岩泉線乗車を組み込んで東北地方での最大の目玉としたのだ。当時の岩泉線や山田線のダイヤをみるとどう考えても山田線沿線で宿泊するより他はなく、旅行規模が大きすぎて宿代など出ない状況から宮古の駅前で野宿したのを覚えている。その日はとても冷えて、JR宮古駅売店脇の自動販売機に抱き付いて寝たのを覚えている。
 そして三陸地方内陸部のとんでもない山岳風景に驚き、袋小路の岩泉駅まで一往復の旅を楽しんだ。その後、岩泉線に乗りに行く計画は何度か立てては消えるという状態だった。
 もちろん、今回の旅行で岩泉線に列車が走っていれば、「乗車」というかたちで行程に組み込んだだろう。

・3D写真公開について
 岩泉線の駅の風景を3Dで見てみよう!
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 アナグリフ用3Dメガネ(赤青メガネ)の作り方 FMV 3D Park - 富士通
 3Dメガネの作り方【青赤メガネ】アナグリフ方式|3Dニュース
 
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注意!
なお目の疲労などを防止するため、3Dでの長時間の閲覧はお控えください。当サイトの3D画像を見たことで視力低下などがあったとしても、当方は責任を負いかねます。

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