・岩手刈屋駅
中里駅付近からしばらくは、国道340号はバイパスが整備されていてこちらは岩泉線の線路から離れることとなる。私はこれを事前に地図で掴んでいたので、旧道の方へ進路を取った。
この辺りからは家並みも余り途切れることなく、これまでの寂しい風景とは少し様相が変わってくる。そしてその家並みに少し商店が混じるようになったところに、岩手刈屋駅がある。
この駅もかつての賑わいを感じる立派な駅だ。
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岩手刈屋駅前に立って、まず私の目を引いたのはこの立派な駅舎だ。これほどの駅舎を見たのは浅内駅以来だ。
ここでも駅舎の中に入ってみた、中はやはりきれいに清掃されていた。 |
駅舎を出て次に驚かされるのは、チューリップの花で埋められた立派な花壇である。
色とりどりのチューリップが、列車が来ないこの駅を美しく彩っていたのはとても印象的だった。 |
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駅舎からホームへ上がる途中、岩泉方向を見てみた。
車両限界ギリギリまで枝を伸ばしている桜の花がとても印象的で、それに細いレールと急なカーブがローカル線の美しい情景を見せてくれる。 |
駅名標、この駅もかつてはすれ違いができる構造だったのだろう。ホームは「島式」で反対側にもレールがあっただろうし、さらに前述のチューリップの花壇は、かつて貨車用の側線だったに違いない。
浅内駅と同じような駅だったのだろう。 |
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ホームの全景、駅舎とは別にホーム上に待合小屋が設置されているのも浅内駅と共通。
岩泉線の駅でも、浅内駅とこの岩手刈屋駅は「格」が違うのだ。 |
駅舎を裏側から見てみる。駅舎に沿った上屋が昔のローカル線の駅らしくてとても良い。
こういう駅舎、残っているところ少なくなったなー。 |
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・茂市駅
そしてさらに旧国道を走るとバイパスと合流、この辺りの国道は立派に整備されていて走りやすい。
やがて茂市の街並みが近付くと、また国道はバイパスとなって山の中へ消える。ここでも私は旧道へ愛車を走らせて茂市の中心街へ、その中にある駅を目指した。そして今回の企画の終着駅、山田線から岩泉線が分岐する茂市駅に到着した。
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この駅はちゃんと列車が来る「稼働駅」だ。待合室には朝なのに煌々と明かりが灯り、「生きた駅」としての力強さを感じる。
駅舎はちょっと古めだが、それがいい。 |
1番ホームの駅名標では、隣駅表示が岩泉線のものだけとなっている。なんか嬉しい。 |
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分岐駅だけあって流石に駅構内は広い。かつてはこの1番ホームと2番ホームの間にもう一本線路があって、山田線宮古方面への貨車と岩泉線方面への貨車の切り離しが行われていたのだろう。
このようなローカル線に貨物列車が走っていたなんて、今の若いのは信じられないだろうなぁ。と言うか、そういう層は当時の貨物列車のシステムも知らないだろう。 |
1番線はハッキリと「岩泉線 浅内・岩泉方面」と表示されている。この表示が役立つ日がまた来ることを心から願う。 |
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最後に撮影したのは、岩泉線線用の1番ホームで待機する列車だ。山田線の列車なのか、それとも本来は岩泉線に運用されるはずが、運休で待機しているだけなのか…。
この車両がまた岩泉に迎える日が来ることを、心から願って本コーナーを終えたい。 |
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