2015年3月21日 西武鉄道新宿線 東村山駅付近1

 3月21日朝、目的の列車のダイヤもよくわからない状態で私が「撮り鉄」の場所に選んだのは東村山駅付近であった。ここは今回のイベント列車運行区間の中央に当たり、かつイベント列車が区間外に乗り入れるというサプライズがあればその様子も撮影に足を伸ばすことが可能であるという判断であった。結果的にこの判断は大当たりであったことは、この日の「撮り鉄」を続けていくと解る。
 十何年ぶりかに東村山駅西口に降り立った私は、その変貌ぶりに驚いた。まず私が足を運んだのは、東村山駅北側の踏切だ、ここはカーブを絡めた迫力の写真が撮れる場所である。数年前に脱線事故が起きたところでもある。
 撮影地に着くと既に先着が何人かいた。その人達と言葉を交わしながらカメラを準備していると、最初に通りかかったのは6000系だった。いつもはこれを取るのに待たされるのに、今回はいきなりだもんなぁ。
 こんな感じで上り列車は直線的な写真となる。
 下り列車はカーブを絡めてこんな迫力のあるカットになる。背景は120年の歴史を持つ東村山駅。出て行く列車は最新鋭の「スマイルトレイン」。
 この撮影地で、この日のイベント列車の運行ダイヤを掴んでいる人と出会うことが出来たのは最大の収穫だった。だがどんな行程で撮影するかを考える余裕は、この時はまだなかった。
 私が「正調新2000系」と呼んでいる、新2000系の初期車である。やはりこの顔が新2000系だ。確かこの写真は2519編成だったと記憶している。
 そして20000系、まだ新しいと思っていたが既に登場から16年を経た立派な「中堅」となっている。
 そろそろこいつもリニューアルとか話が出るのかな?
 新2000系でもこっちは中期以降の、貫通扉窓の大きいタイプ。
 ここのカーブは迫力があるのは良いんだけど、「障検」が邪魔だなぁ。大きな踏切があるから仕方ないんだけど。
 そうそう、この踏切で取締りをしてるっていうお巡りさんにも声を掛けられた。
 新2000系4連のローカル。今日はこの2529編成が東村山と西武園の間を一日中行ったり来たりしている。
 この日のこの車両の写真を、本コーナーで公表非公表含めて何枚撮ったことか…。
 ちなみに運転士がきれいな女性の方で、写真をじっくりみてしまった一枚。
 またまた「スマイルトレイン」、何で見てもユーモラスな顔だな。実はこの期に及んでまだ上り列車の構図を決めきっていない。
 旧6000系キターーーーー!
 私が日本の鉄道車両の中でもっとも愛着のある車両。私が7歳の時に登場したこの電車には、今着実に黒い影が忍び寄っている。と言うわけで、今回は旧2000系が来たら無差別に写真を撮っている(本コーナーでの公表非公表含めて)。
 これは8両編成の2005編成だ。
 上記列車の後追い撮影だ。なんだ、この踏切は上り列車の後撃ち撮影が一番絵になるじゃんと思った一枚。
 しかし、LEDの電光表示は文字が上手く映らないなぁ。
 新宿線のクィーン、NRA「小江戸」号。
 このNRAもそろそろ次の新車になるんじゃないかという噂が流れ出している。その真偽はともかく、これも来たら無差別撮影する対象にしている。
 しかし、なんでNRAはいつも連結器が横向いているんだろう?
 本川越から来て国分寺線に乗り入れる列車、つまりレッドアロークラシックのイベント列車はこの列車と同じ線路を辿ることになるので、予行練習だ。

 やってきたのは旧2000系の2023編成。1986年、雪の田無駅で追突事故という、西武新宿線120年の歴史の中で最悪の事故の生き証人だ。
 昨年、ソックリな事故が東横線でありましたね。

 この写真で、上り前側の構図が決定した。
 そして予行練習として上記2023編成の後撃ちも撮ってみる。こちらも上手く決まった。
 いよいよ該当のレッドアロークラシックがやってきた。あの白い塗装が曇天の空の下で眩しかったのが第一印象。
 この写真はもうちょっと寄せても良かったな。
 新宿線上りから国分寺線への渡りを渡り始める。「レッドアロー」がお客を乗せてこの渡りを渡るのは初めてではないか?
 120周年を祝う記念ヘッドマークの類いはなく、あくまでも普段着のまま「臨時」幕で運行するあたりが、西武鉄道らしい。
 渡り線を渡りながら、7両編成の身体をうねうねとうねらせて行く。本当はこういう構図は俯瞰で撮りたいのだが。
 そして後撃ちは、ちょっとピンがボケてしまって、なんか不思議に写り方をした。これ、カメラについている液晶画面で見るときれいな写真なんだけどね…。
 無事にイベント列車の撮影が出来て、ホッとしていたところでサプライズ。
 なんと東村山駅の国分寺線ホームから、下り方向に向けて旧2000系が出てくるではないか。
 しかも未使用の番号幕部分が白い編成の1本、2025編成だ。これに気付いて慌ててカメラを構えた割には、きれいに決まってホッとした1枚だ。
 この2025編成には、この後何度も出会うことになるのでここで慌てて撮影することが無かったと気付くのは、数時間後の話。
 まずは最初の上りイベント列車の写真を取り終えた。だがこのレッドアロークラシックは、国分寺駅を僅か1分停車で折り返してすぐに東村山に戻ってくるという。私は一緒に撮影していた仲間との挨拶すると、走って次の撮影地へ向かうことになる。
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