2015年3月21日 西武鉄道新宿線 東村山駅付近ほか
西武新宿線開業120周年記念撮り鉄活動

1894年12月21日 国分寺駅〜久米川仮駅間開業
1895年3月21日 久米川仮駅〜本川越駅間開業

 
東村山駅前に建つ「東村山停車場之碑」
大還暦を迎えた東村山駅の歴史を現在に伝えるこの石碑が 今回のスタートだ


 鉄道好きなら、誰にでも子供時代から「自分を鉄道好きとして育てた」路線があるはずだ。そして多くの人の場合、その路線は自分が子供時代を過ごした土地を走る「地元の鉄路」であるはずだ。その路線の列車を見て鉄道を知り、憧れ、電車の形式を覚え、乗り回すようになり、一度はつまらない路線と反抗してみたり、全国規模の興味への巣立ちがあったり、帰ってきたときの安堵感を感じたり…こんな「故郷の鉄路」がどんな鉄道好きにも存在するはずだ。
 そしてこのサイトで何度も言っているが、私にとってそんな「故郷の鉄路」は西武新宿線である。

 その西武新宿線が、このたび開業120周年という大きな節目を迎えた。人間で言えば「大還暦」であり、現在最年長の人が116歳という日本にはもうその開業を生で知っている人がいないという歴史の長さだ。
 その120周年をどんな形で祝おうか…そう考えていたところに西武鉄道から120周年イベントが発表された。国分寺線120周年の昨年末には4000系によるイベント列車が運行されていたが、私はその日にどうしても外せない用事があって撮影に出かけることは叶わなかった。そして今回、西武新宿線東村山〜本川越間が120周年となった3月21日、本川越から国分寺まで「レッドアロークラシック」による記念列車を運行するという。それに乗るための記念切符は仕事の都合で買いに行けなかったので乗ることは叶わない。無論撮影ということなった。

 だがその肝心なダイヤが、今回はなんと非公開という。なんで非公開なのかは未だに理解できない(本川越〜国分寺って走行区間がハッキリしているので、ミステリー列車要素はないはずだ)が、とにかく西武鉄道のお客様窓口に問い合わせても「お答えできない」と一点張り。おかげでまるで雲を掴むような「撮り鉄」行となりそうだった。
 それでも負けじとギリギリまで情報収集し、現地に着くまでになんとか断片的なダイヤは解っていた。これに今回は、別の場所でダイヤを聞くことが出来たという現地で出会った撮影者仲間の人の情報を組み合わせて、現地で撮影しながら行き当たりばったりで撮影順を決めて行くというとんでもない「撮り鉄」となった。120周年というめでたい日に、わが「故郷の鉄路」はとても楽しいプレゼントを私にくれたのだ。

 その120周年の楽しい行き当たりばったりの「撮り鉄」を、今回は紹介したい。

 
こちらは20年前に建立された東村山市鉄道開通100周年記念碑
東村山駅前はこれらの石碑が この地の鉄道の古さを伝えている

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