・収録車両
フランクフルト交通公社:U5型電車(U5-25/U5-50)
フランクフルト交通公社:U2型電車(AI列車としてのみ登場)
フランクフルト交通公社:U3型電車(AI列車としてのみ登場)
フランクフルト交通公社:U4型電車(AI列車としてのみ登場)
フランクフルト交通公社:Ptb型電車(AI列車としてのみ登場)
・購入済みアドオン車両
なし
・収録路線
U1:フランクフルト南駅(Südbahnhof)~ギンハイム(Ginnheim)
U2:フランクフルト南駅(Südbahnhof)~バート ホンブルク(Bad Homburg)
U3:フランクフルト南駅(Südbahnhof)~オーバーウルゼル(Oberursel)
U4:エンクハイム(Enkheim)~ボッケンハイマー ヴァルテ(Bockenheimer Warte)
U5:プロインゲスハイム(Preungesheim)~フランクフルト中央駅(Hauptbahnhof)
U6:プラウンハイム ヘアシュトラーセ(Praunheim Heerstrasse)~フランクフルト東駅(Ostbahnhof)
U7:エンクハイム(Enkheim)~ハウゼン( Hausen)
U8:フランクフルト南駅(Südbahnhof)~リートベルク(Riedberg)
U9:ギンハイム(Ginnheim)~ニーダー エシュバッハ(Nieder-Eschbach)
※路線図はウィキペディアより引用
ドイツ連邦共和国はヘッセン州の州都であるフランクフルトは、人口約70万人をを数えるドイツで5番目の大都市。このサイトをご覧の方でもフランクフルト・ソーセージなど食べ物で名を知っている人は多いと思うし、また日本でテレビアニメ化された「アルプスの少女ハイジ」においても中盤展開はこの都市を舞台とした物語が綴られているので有名だ。
このフランクフルトの都市交通を支えているのが、フランクフルト交通公社が運営する地下鉄・路面電車・郊外鉄道で構成される、85.3キロにおよぶ電気鉄道網だ。これらの鉄道網はフランクフルト南駅を中心に9つの運行系統(U1~U9)で構成されており、これらの路線は市街中心部では地下鉄として運行され、その外縁部では道路上を併用軌道として敷設され、郊外では独立した専用軌道路線となっていて、この特徴が違う路線を直通運行できるLRTタイプの車両で運行されているのが特徴だ。併用軌道区間の多くは道路上に専用の軌道敷を確保して道路交通と分離されているが、U5系統の一部区間は完全な路面電車となる区間がある。
本路線の歴史は1960年代に遡る。第二次大戦からの復興でフランクフルトの人口が増えると、従来からあった路面電車と、これと直通運転する郊外線だけでは対応出来なくなったために地下鉄の建設が行われることとなった。だがフランクフルトでは他の各国の都市のように路面電車を地下鉄に置き換えるのでなく、市街中心部で路面電車を地下鉄化、その外縁部では路面電車の軌道を基本に高規格化改良して、郊外線→路面電車区間→地下鉄と小型電車を直通運転させる手法が採られた。こうして1963年に着工されて1968年にU1系統の一部が開業し、その後路線が拡張されていった。
この方式だと市街外縁部を地下鉄化することがないので地下鉄建設コストが大幅に下げられるために、このような路線は西ドイツ各都市に広まって「シュタットバーン」と呼称されるようになる。
このような地下鉄や路面電車と郊外鉄道が乗り入れる形態の鉄道が、後にLRTと呼ばれる都市軽便鉄道(ライトレール)としてドイツから世界へと広まり、ヨーロッパのみならず世界中の都市で都市でもこの手法による鉄道が敷設されるようになった。日本でも国際的には江ノ島電鉄・広島電鉄宮島線・筑豊電気鉄道・京福電鉄・阪堺電軌軌道・東急世田谷線がこの「LRT」に分類される。なお日本国内では各方面でLRTが「次世代型路面電車」と誤解されているが…。
本ゲームではこのフランクフルトの都市鉄道がほぼ全線収録されているから驚きだ。実物同様にフランクフルト市街中心部は地下鉄路線として出発し、途中から地上に上がってしばらくは道路の中央分離帯を専用軌道で走った後に、本格的な郊外線となる構成の路線が上手く再現されている。もちろんU5系統の路面電車区間(低床ホーム)もキチンと再現されていて、市街地の道路上を自動車と一緒にのんびり走るような路面電車の旅情を味わうことも出来る楽しいマップだ。
収録車両は、プレイ可能な車両が本路線では最新型のU5型電車。2008年から製造が始まったボンバルディア製標準のLRT車両で、実物同様に2車体連接のU5-25型と4車体連接のU5-50型の二種類が用意されている。これらを組み合わせて2両編成~8両編成を組んで各路線を走らせて遊ぶことが出来る。
またAI車両としてシナリオに登場するのが、U5型の一世代前の車両となるU4型、旧式のU3型やU2型、路面区間対応のPtb型の四種類が用意されている。U4型はU5型にソックリだが、ライトの形が違ったり車体が角張っているなどかなり印象が違う。U2型は幅が広い車体の旧型車で、正面2枚窓が特徴だ。Ptb型は1972年製造の3車体連接の路面電車タイプの車両で、地下鉄乗り入れと路面電車区間停留所に備えたホールディングステップが特徴の小型電車である。U2型とPtb型には現在のターコイズグリーン単色塗りだけでなく、旧塗装も用意されている。
本ゲームのマップの多くは一般的な鉄道か、高速鉄道のどちらかを再現していて、このような地下鉄や路面電車を含んだ都市交通のマップや車両はとても珍しい。だから他のマップとはまた違う楽しみかたが出来るはずだ。なおこのマップは、本体を扱っている「Steam」では扱いではなく、鉄道シミュレータゲーム専門サイト「Just Trains」でダウンロード販売の扱いとなるので、ご興味をもたれた方はご注意頂きたい。
では、以下に本マップのスクショをアルバム形式でごらん戴こう。 |