・ÖBB 1044 Loco Add-On(Semmeringbahn:Mürzzuschlag to Gloggnitz Route)
 オーストリア連邦鉄道 :1044形電気機関車

雪の峠道を行く1044形牽引の貨物列車

・収録車両
 Class 1044 in ÖBB(電気機関車)
 その他、関連貨車

 本サイトで紹介済みのTrain Simulatorのルート、「Semmeringbahn」にアドオンの車両をインストールしたので、このたび紹介したい。

 今回追加の車両はオーストリア鉄道1044形電気機関車。「Semmeringbahn」に標準でセットされている1116形より1世代前の機関車となる、オーストリアを代表する電気機関車だ。

 中型のD級電気機関車であるが、定格出力5400kwのパワーで平坦路線における旅客列車の高速運用から、峠道での貨物列車牽引まで幅広く活躍している力持ちだ。
 本形式の製造は1976年から1995年までの長きに渡っていることから、その汎用性が見て取れることだろう。1989年以降の後期車はマイナーチェンジされ、車体塗装の変更や台車の変更がされている。後に初期車も後期車に合わせた改造が行われた。
 既に初期の車両は退役、残った車両もインターシティ特急などの花形運用からは撤退しているようだが、現在も後期車を中心にオーストリア各地で見られるようだ。また一部の車両は1114形に改造されている(1044と1114の違いについて日本語で解説されているサイトがないので、詳細はよく分からないが)。

 では、オーストリアを代表する1044形のスクショをアルバム形式でご覧戴こう。本記事とは違い季節設定を「冬」にしてみたので、ゼメリング峠の雪景色もお楽しみ戴きたい。

・プレイ動画
 オーストリア ゼメリング鉄道 グログニッツからミュルツツーシュラーク駅へ貨物列車で走る(2019年5月20日公開・ゼメリング鉄道トップに貼ってあるのと同じ画像です)


・世界の車窓から
 
まず今回追加した1044形電気機関車を形式写真風に見てみよう。
こちらは日本風に言えば「公式側」になる、つまりポートサイドだ。オーストリアの電気機関車に「1エンド」「2エンド」があるかどうかは知らないが、本ゲームではこっち側が前になるので…。
こちらは「非公式側」、つまりスターボードサイドになる。小柄なD級電気機関車であることが見て取れるだろう。サイド下部のコルゲーションと、上部の丸窓が特徴だ。
サイドの丸窓を見て、日本の西武鉄道E851形電気機関車を思い出したのは私だけでないはずだ。
ここからはゲームの季節設定を「冬」にした。
長~いコンテナ貨車を従え、積雪のミュルツツー シュラーク駅で発車を待つ。線路の雪の積もり具合が何とも良い味を出している。
こちらはアドオンに付属するシナリオのワンシーン、雑貨車を牽く一世代前の機関車という光景は、日本ではもう遠い昔の光景になってしまった。
雪の峠道を行く、悪天候の峠の旅の緊張感が伝わってくるワンショットだ。
ただ雪が降っているだけではない、視程が落ちるところまでキチンと再現しているのだからこのゲームはやめられない。峠道を上る電気機関車の唸りが聞こえそうだ。
峠を越えると今度は電気ブレーキの音を響かせながら急勾配を下って行く。慎重にブレーキを掛けていかないと、すぐに速度超過してしまう。

ここからは本路線のハイライト、カルテリンネ橋(Kalte-Rinne-Viaduct)の雪景色をご覧戴こう。
2段の石積みアーチ橋が雪景色に溶け込む。その白と灰色が支配する世界に、赤い機関車は強烈な印象だ。
周囲の樹木は針葉樹林なので、冬でも緑色が残る。その針葉樹林と雪のコントラストが良い感じだ。

こちらは荒天設定のカルテリンネ橋の様子だ。峠道の緊張感が伝わってくる。
峠の大カーブを行く。D級電気機関車を重連にして、長~い貨物を牽く光景は、日本で言えばかつての東北本線だ。
こちらは貨物列車の編成全体が見えるようにスクショを撮った。最後尾に後補機がついているのが解るだろう。
この貨物列車を後ろから見る。後補機のモーターの唸りまで聞こえそうだ。
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