・Semmeringbahn:Mürzzuschlag to Gloggnitz Route
 オーストリア連邦鉄道 ゼメリング鉄道:Mürzzuschlag(ミュルツツーシュラーク)~Gloggnitz(グログニッツ)

巨大なアーチ橋を行く貨物列車

・収録車両
 Class 1116 in ÖBB(電気機関車)
 その他、関連貨車および客車

・購入済みアドオン車両
 ÖBB 1044 Loco Add-On

・経由地
 Mürzzuschlag(ミュルツツー シュラーク)~Spital am Semmering(シュピータル・アム・ゼンメリンク)~Steinhaus(シュタインハウス)~Semmering(ゼメリンク)~Wolfsbergkogel(ヴォルフスベルクコゲル)~Breitenstein(ブライテン シュタイン)~Klamm-Schottwien(クラム-ショトヴィーン)~Eichberg(アイヒベルク)~Küb(キュブ)~Payerbach-Reichenau(パイヤーバッハ-ライヒェナウ)~Schlöglmühl(シュレグルミュール)~Gloggnitz(グログニッツ)



 ヨーロッパ中部の内陸にある国オーストリア、首都ウィーンから南西へ向かいスロベニアを経由してイタリアのトリエステへ向かう路線が「オーストリア南部鉄道」である。この路線はウイーンから約100キロほどのところでアルプス山脈の東端部を掠めるように山岳を越える。ここが本ゲームを通じて紹介する「ゼメリング峠」である。

 ゼメリング峠を通るゼメリング鉄道は、現役で「世界初の山岳鉄道」として知られる。開業したのは1854年…日本では浦賀に黒船がやってきた年だ。当時の土木技術を駆使して14のトンネルと100以上の橋梁を設置しただけではなく、19世紀半ばというこの時代に「自然との調和」をテーマに路線が建設されたという。世界最初の山岳鉄道という歴史的価値のみでなく、その当時の土木技術の発展に寄与し、優れた建設思想による建造物と自然の優れた景観が認められ、開業から144年を経た1998年にユネスコの「世界遺産」に登録された鉄道だ。なお世界遺産に指定されている鉄道は、スイスのレーティシュ鉄道アルブラ線とベルニナ線、インドの山岳鉄道群(ダージリン・ヒマラヤ鉄道)などがある(個人的には世界最初の高速鉄道であり、日本の風景に溶け込んでいる東海道新幹線が指定されてもいいと思うんだが…誰も推薦しないし)。

 本マップで再現されているのはグログニッツ駅からミュルツツーシュラーク駅までの約42キロ(マップタイトルは逆向きなので、上記の経由地も逆向きにした)。起点側のグログニッツは人口約6000の街で、標高は約440メートル。峠の入り口の駅らしく、貨物列車などが待避する側線や補機が待機する引き込み線などが設置されている。ここを出た列車はまずシュヴァルツァ川に沿って西へ向かいつつ緩い勾配で少しずつ標高を上げる。ふた駅目のパイヤーバッハ-ライヒェナウ駅を過ぎると線路は大きなカーブを描いて向きを反転する。ここでここまで沿ってきたシュヴァルツァ川を渡る大きなアーチ橋を渡るが、このアーチ橋を境に勾配が20パーミルを越える本格的な急勾配路線が始まる。
 いくつもの石積みアーチやトンネルを過ぎてアイヒベルク駅を過ぎると今度は尾根を回るように西へ進路を戻し、「深山幽谷」という言葉が似合う谷間へと入って行く。ハイライトはブライテン シュタイン駅の前後、岩山をくりぬくトンネルや二段積みの巨大な石積みアーチ橋を繰り返して複雑にカーブを描きながら標高を上げて行く。
 やがて列車は峠であるゼメリング駅に到着する。標高は約960メートル、ここはオーストリアの避暑地として有名な場所で日本で言えば軽井沢に当たるとも言われている。ゼメリング駅を発車するといよいよサミット、ゼメリングトンネル(旧トンネル1454メートル 新トンネル1512メートル)が峠を貫いている。
 トンネルを抜けると山峡という感じのこれまでの風景から一変し、高原らしい開けた風景だ。複雑なカーブもなく、直線的なルートで一気に標高を下げて行く。途中からハイウェイが併走する都市間的な光景となると終点もミュルツツーシュラーク駅は間もなくだ。
 ミュルツツーシュラーク駅はこの峠の鉄道の拠点駅で、多くの側線と補助機関車用の機関区もある。それだけでなく駅の外れには鉄道博物館もあり、日本で言えば信越本線の横川駅みたいな感じだ。駅があるミュルツツーシュラークは人口約9000人、標高約860メートルの盆地に拡がる街だ。

 本マップに付属の車両は、オーストリア連邦鉄道1116形電気機関車「ユーロスプリンター」。出力6400キロワット、最高速度230km/hを誇る強力な機関車だ。この機関車が長い貨物列車を牽いて行き交う光景がこのマップで再現できる。
 本機関車ようの客車も用意されているが、どうせなら他の車両も走らせたいとこのマップに我が家のPCにインストールされているドイツ車両を走らせて遊んだりもしている。どんな車両でも似合う美しい路線だと、その都度思うのは事実だ。

 では、以下に本マップのスクショをアルバム形式でごらん戴こう。


・世界の車窓から
 
グログニッツ駅に停車中のオーストリア連邦鉄道Class 1116電気機関車。真っ赤な車体が印象的だ。
この機関車が引っ張るコンテナ貨物列車に乗って、本路線の景色を眺めてみよう。
Class 1116は峠道で長編成の貨物を楽々牽引する力持ちだ、走らせるといわゆる「ドレミファインバータ」の音がする。
では、出発だ。
グログニッツ駅を出ると、しばらくは緩いカーブを繰り返しつつ緩勾配を上ってゆく。だがこの辺りで峠越えの緊張感が漂っている。
上のスクショとほぼ同じ場所、貨物列車はこういうカットで見ると迫力があるね。
二駅目のパイヤーバッハ-ライヒェナウ駅を通過すると最初のヘアピンカーブ、このカーブの最奥に最初の石積みアーチ橋が現れる。
シュヴァルツァ川を渡る長さ228メートル、高さ25メートルのこの橋梁は、本路線最初のハイライトだと思う。
上記のヘアピンをきっかけに20パーミル超の急勾配が始まる。そしてここからはいくつもの石積みアーチ橋を渡る。
峠を行く貨物列車同士のすれ違い。本マップはクイックドライブシナリオでもAI列車が走ってくるので、気軽に楽しめる。全線走っても1時間と掛からないのも嬉しい。
アイヒベルク駅を過ぎると、25パーミル勾配の登山鉄道的な雰囲気になる。山峡に掛かる石積みアーチ橋が美しい。
沿線風景はまさに「深山幽谷」という感じだ。Class 1116はそこを力強く上ってゆく。
ブライテンシュタイン駅に近付くと、こんな岩石質の山が迫ってくる。これをトンネルでくりぬきつつ急勾配を登る。
ブライテンシュタイン駅の近くにあるのが、本路線のハイライトである。カルテリンネ橋(Kalte-Rinne-Viaduct)だ。
長さ184メートル、高さ84メートルの二段アーチ橋だ。
カルテリンネ橋を遠景で見ると、このような特徴的な山が背景に見える。この山深い風景はとても印象的だ。
カルテリンネ橋を過ぎても、しばらくは後方にあの印象的な山が見える。
上カットを角度を変えて見るとこんな感じ。
峠へ向けて最後の登り、石積みアーチ橋はそれぞれ個性的で面白い。
ゼメリング駅を出ると、いよいよ峠のトンネルだ。長さは旧トンネルが1434メートル、新トンネルが1512メートル。
峠のトンネルを抜ける列車。ここからは終点のミュルツツーシュラーク駅まで、23.5パーミルの下り勾配を一気に下る。
峠のミュルツツーシュラーク側は、このように穏やかな風景で、路線も直線的だ。
ミュルツツー シュラーク側にも石積みアーチ橋はあるが、反対側と比べると規模は小さい。
ハイウェイに沿って急勾配を下ってゆくと、ミュルツツー シュラーク駅はもうすぐだ。
電気機関車が牽引する貨物列車だけでは物足りないので、色んな車両を走らせて楽しんでいる。
これはカルテリンネ橋を渡るドイツのICE-Tだ。
シュヴァルツァ川を渡るICE-T、美しい景色の中を走る特急電車はいいねぇ。
これはドイツ国鉄の名機、103形電気機関車。
この名機はどんな景色の中を走っても美しい。
そしてドイツのローカル電車 BR442「Talent2」だ。連接車体が印象的だ。
「Talent2」が石積みアーチ橋を渡る。
この路線のローカル列車や特急電車を楽しむため、オーストリアの電車が欲しいなー。
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