・Maintalbahn:Aschaffenburg-Miltenberg
ドイツ鉄道:マインタール線・Aschaffenburg(アシャッフェンブルク駅)~Miltenberg(ミルテンベルク駅)
現代のドイツのローカル線を愉しもう
・収録車両
DB BR 642 DMU in Westfrankenbahn(一般型気動車)
DB BR 363 diesel shunter in blue livery(入替用ディーゼル機関車)
その他関連貨車
・オプション車両(別売)
DB BR 218 diesel locomotive(本線用ディーゼル機関車)
DB Doppelstock coaches(中距離用二階建て客車)
ドイツ第五の都市フランクフルト・アム・マイン(以下フランクフルトと称する)から南東へ約25kmのところにある、人口約73000人の都市アシャッフェンブルク。今回紹介する路線は、ここから南下してミルテンベルクを結ぶ約40kmのローカル線だ。
アシャッフェンブルク駅からミルテンベルクへ向かう単線の旅客線と、途中の南アシャッフェンブルク駅で分岐して市街地の南側にある工業地帯までの貨物線が再現されている。今回はアシャッフェンブルク駅からミルテンベルクまでの旅客線の方を取り上げる。
起点のアシャッフェンブルクはマイン川沿いに開けた歴史ある町で、発掘史料によって石器時代から人々の生活があった場とされている。ヨーロッパの歴史には10世紀頃から登場し、第二次大戦では空襲や市街戦で壊滅的な被害を受けたことでも知られる。
この街から路線はマイン川に沿うが、渓谷風景が見られるわけではなく広い谷間を走るかたちになる。全線単線で、駅で列車交換をしながら進む様はローカル線の風情を感じられるものなのは確かだ。
時代設定は現代とされていて、駅施設などは現代らしい必要最小限の設備となっている。だがホームの配置などは鉄道貨物全盛時代の名残があるもので、特に交換駅では前後にズレて設置されたホーム配置が、かつての賑わいを想像させてくれる。日本のローカル線でも見られる駅の形状だ。
終点のミルテンベルクは古い町並みや歴史的建造物で知られる人口約10000人の小さな街だが、駅は市街地の外れにあるようでゲームではそんな市街地は再現されていない。だが終着駅の雰囲気はローカル線の終点という雰囲気を上手く再現していて、ゲームなのに旅情をも感じるマップだ。
そんな路線マップにセットされる車両は「デジロ」(Desire)と呼ばれる、ドイツのシーメンス社が開発した統一規格の一般型気動車だ。2000年から7年掛けて234両が642系としてドイツ鉄道に投入され、ドイツ各地で使用されている。編成は3台車2車体の連接構造で、出力315kwのMAN製のディーゼルエンジン2機を搭載、加速性能が良くて電車並みのダイヤで走れるという。
これとは別に部売りDLCを導入すると、ディーゼル機関車が牽引する客車列車の運転も可能となる。ドイツの本線用ディーゼル機関車では有名なBR218形ディーゼル機関車がプッシュプルで2階建て通勤客車を牽引する形で、気動車に混じって路線を往来する。
また、以前紹介した
ニッダータール線
のマップに付属の628形気動車も運転可能となる(ただし塗装は違う)。
では、車両の詳細な紹介をアルバム形式で行おう。
・車両の紹介
マイン川の橋梁を渡るローカル列車
現代のドイツの非電化ローカル線の主役「デジロ」(Desire)こと642系気動車だ
ドイツ各地の非電化区間で主役級の活躍をしている642系気動車。
3台車2車体の連接構造で、車体の運転台がない側は低床構造とすることでバリアフリーに対応している。
2000年から2007年に掛けて234両がドイツ鉄道に投入された。
同形車はヨーロッパのみならず、東南アジアやアメリカにも存在する。
形式写真風に撮影してみた。こちら側の車両はトイレ施設がない全客室タイプの車両。走行関連機器は、客扉より運転席側の床下に納められており、後ろ側が低床構造なのがわかるだろう。
もう1両の車両は、低床部分にバリアフリー対応の大型のトイレ設備が設置されている。
こうしてホーム越しに見ると、ドイツ特有の低いプラッフホームに対応した低床構造がよくわかる。
しかしこんな形の車両が日本にあったら、ラッシュ時の混雑が極端なために対応できないだろうなぁ。ワンマン運転も難しそうだし。
車内の様子。まずは運転台後ろの高床部分から。こちら側はごくごく普通のボックスシート車の車内ですね。
客扉から後ろ側の低床部分は、車椅子などの対応のため折りたたみ式のロングシートが主体で、台車周辺はボックスシート。
トイレ付き車両は、バリアフリー対応の大型トイレが設置されているので低床部分が狭苦しく見える。
窓の大きさが開放的だなぁ。
運転席はドイツの電車や気動車の標準的なタイプ。スイッチ類に余計なデザイン感覚を取り入れていないため、とても扱いやすい。
642系気動車がローカル線を行く
単編成でトコトコと走る姿は ローカル線の風情があって良いですね
ヨーロッパらしい町並みを背景に行く
2編成繋ぐと少しだけ迫力が出ますね
でも貫通が出来ないので扱いは大変そう
もうひとつのローカル列車は 別売DLC対応になるが
ドイツを代表するディーゼル機関車 BR218が牽引する客車列車だ
台形断面の大きな車体に、その形に合わせた2枚のフロントガラス。
かつて日本の国鉄にあったDD54形ディーゼル機関車に似ている。
それもそのはず、日本のDD54形はこのBR218形の元となったV160と呼ばれるディーゼル機関車を、日本向けに設計変更してライセンス生産したたものだ。
2060kwのエンジンを装備する電気式ディーゼル機関車で、最高速度は140km/h(貨物列車牽引時は100km/h)を誇る。
1971年から1979年に掛けて398両が製造され、ドイツ各地の非電化路線で活躍した。
2000年頃から数を減らしているが、現在でも現役だという。
駅ホーム視点で見ると、その大きさがわかるが…二階建て客車の方がもっと大きいですね。
編成で撮ってみた。このマップでは2階建て客車3両を、本機がプッシュプルで牽引するかたちだ。
機回しの都合もあるのだろうけど、こうしないと642系気動車主体のダイヤに乗れないという理由が大きいように見える。
運転席はこんな感じ。ヨーロッパの機関車らしく、マスコンハンドルがステアリングになっているのが目立つ。
ブレーキハンドルが3本。自弁、単弁、電制となっている。
運転台は見た目より狭く、ゲームでもこのように座席を倒さないと向こう側の扉に行き来することは出来ない。
信号保安装置のスイッチの場所が解りにくかったなぁ。
マイン川の橋梁を行く客車列車
こんな機関車牽引のローカル列車なんて 日本ではもう絶滅済みですね
…続いて、今回も車窓風景を「プレイ動画」で紹介しよう。
・「世界の車窓から」
アシャッフェンブルク駅→ミルテンベルク駅 642系気動車による全線プレイ動画
(約70分)
642系気動車の始発列車で 全線で走ってみました
今回はアシャッフェンブルク駅留置線からの出庫からスタート 早朝のローカル線の旅をお楽しみください
【ナレーター】
「VOICEVOX:四国めたん」
【車掌】
「VOICEVOX:もち子(cv 明日葉よもぎ)」
駅で発車を待つ642系気動車
これがドイツのローカル線の風情なのか
駅に停車する様子を見ていると 乗客の動きもあって本当に旅情を感じる
そんな楽しいマップだから 多くの人に手に取ってもらいたい
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