「OMSI 2」でドイツ路線バス旅行!

 このところ「Train Simulator」の路線紹介もネタが切れてきたので、ここで私が愉しんでいる他の乗り物ゲームについて語ってみる。

 まず紹介するのはドイツ発の都市路線バスシミュレータゲーム「OMSI 2」だ。2013年に発売された本ゲームは、ドイツはベルリン市内の2つの路線でバスを舞台にバスの運転士気分を味わえるゲームだ。

 このゲームの特筆される点は、バスの運行支援システムがキチンと再現されているところだ。バスに乗り込んだらエンジンを始動させるのみならず、IBISと呼ばれる運行支援システムに路線データを入力しなければならない。これは面倒だがこの設定が上手く行けば、車内放送や運行時刻表示などが自動設定され定刻運行に役立つ優れものだ。
 そしてバス停に行けばそこで待っている客がバスに乗ってくる…のだが、行き先表示器を前もって設定しておかないと行き先が解らず客が乗ってこないという細かい設定までされている。乗客は老若男女問わず様々な層の人達がいる。
 乗り込んでくる乗客の多くは事前にチケットを持っていて(ICカード?)そのまま乗り込んで行くが、何人かはチケットの購入を求めてくる。その場合、乗客が大人か子供か、チケットはいくらか、客がいくら出したか瞬時に見極めてチケットを印刷、釣り銭を出すという行動を要求される。こういうのがあるから「ホンモノ」気分を味わえるんだよなぁ。
 途中のバス停では客が待っていれば停めて乗せなきゃならないし、降車客が降車ボタンを押せば降車ランプが点くのでやはり停止だ(デフォルトのバスでは降車ブザーはない)。停止したらバスストップブレーキを掛けて乗車客のために前扉を開かなきゃならない(降車客はボタン式半自動ドアを活用して勝手に扉を開いて下車していきます)。そして終点に着けば乗客全員が下車して行き、今度は折り返し便の運行…という流れのゲームだ。

 バス運行に関しても様々な条件設定が可能で、時刻によってダイヤが設定されているのはもちろん、日付(時代)によって路線や系統番号やバス停名が変わったりする。天候や季節の設定も可能で、夏の設定ならば欧州の長い黄昏の下を走り続けることになる。

 バス車両はデフォルトでは1980年代~1990年代のベルリン市交通局のMAN車製車両がセットされている。通常のバスだけでなく、ダブルデッカーや連接バスもラインナップされているので色々と楽しめる。車両は別売りのアドオンや有志によるMODで増やすことが出来る。

 デフォルトで入っている路線はベルリン市郊外、ベルリン西部のSpandau(シュパンダウ・旧西ドイツ)と、その隣町のFalkensee(ファルケンゼー・旧東ドイツ)を結ぶベルリン市交通局の2路線だ。時代設定は1980年代後半から1990年代前半とされ、ベルリンの壁崩壊による東西ベルリン統合前後で起終点や経由地、系統番号が変わるという細かさだ。私は路線を覚えるのが面倒なので、時代設定をベルリンの壁崩壊以降にしてプレイするのを常にしている。
 当然、路線(マップ)も別売りのアドオンやMODで増やすことは可能だ。ただまだ私はアドオンのマップは導入していない、左側通行のマップがあれば良いんだけどなー。

 今回、本ページではこの「OMSI 2」を、デフォルトのマップと数点の別売り車両を通じて、私なりの紹介をしてみよう。


・世界の車窓から
 
ベルリン市街を行くバスたち、このゲームの時代のベルリン市交通局バスは、ベージュの車体が基本のようだ。だが白を基調とした塗装の車両もセットされている。
ちなみに左車線(追い越し車線)にいるのはAI車、右車線側が私がプレイしているバスだ。

なお、この画像を見て頂けるとお分かり頂けると思うが、ゲーム上ではルートガイドがしっかりしているので道に迷うことはない。
バスの車内はこんな感じでとても雰囲気が出ている。窓の開閉は出来るし、夜になれば室内灯は自分で点けねば真っ暗だ。
こちらは1980年代の主力であるダブルデッカーのバス、同系でも年式の違いが細かく再現されていて、これは1992年式。
ファルケンゼー行きの路線をプレイすると、ラッシュ時などはこのバスでも座席が一杯になる。
夏の夕暮れ時の始発バス停で発車を待つひととき、陽の当たり具合と室内灯の感じが都市路線バスの旅情を上手く再現している。
そして夜の街を行く光景だ。車内灯に照らされた室内に、帰宅を急ぐ人々が満載…バス通勤している人が毎日見ている光景だ。
バスは通常塗装だけでなく、広告入りやこのようなフルラッピングの車両も選択出来る。この裸の男女が沢山書いてあるバスは…健康センターの広告か何かかな?
ここからはアドオン車両の紹介だ。これは「MAN Citybus Series」というアドオンのバス、デフォルトのバスより年式が新しく、パワーがあって運転しやすい。
連接バスだけでなく、通常のバスや長尺タイプのバスも収録されている。
大通りを行く。私はこのゲームを始めたら連接バスの運転にすっかりはまり込んでいる。後ろの車両をぶつけないように運転するのが、難しいけど楽しい。
車内はこんな感じ、扉前後の風除けが特徴的だ。
続いてはアドオン「Citybus O405/O405G」のバスだ。こちらも連接バスと通常タイプのバスがあり、年式は1980年代のようだ。
行き先表示が「幕」なのが泣かせるねぇ。
この車は運行支援システムだけはデフォルトより新型で、設定が上手く行けば車内放送も全自動で流してくれる。
ただ左後方の死角が大きく、導入したばかりの頃は何度乗客降車中にそのまま出発しようとして「あれ?」と思ったことか…。
途中バス停で乗り降りする人々、こう活気がある乗り物ゲームってあまりなかったなぁ。「Train Simulator」もドアの開閉は出来ても、そのドアから人々が出入りするということはなかったし。
最後に紹介するアドオンは「Doppelgelenkbus AGG 300」だ。このアドオンの目玉は全長25メートル、最大定員117名の3連接バスだ。死ぬ気で追い越せ!
3連接バスが狭い交差点を曲がる、後部車両が歩道に乗り上げないよう曲がるのは結構難しくて、それがまた楽しい。
3連接バスの車内を最後部座席から見てみる、うん長い。座席数は65とのことで、残りは立ち席だ。
ファルケンゼーへの路線では、転回をする箇所がある。路線バス用の転回信号に従って一気にUターン、3連接バスの一番の見せ場だ。
展開中のバスを角度を変えてみる。片側3車線の道路が狭く感じる一瞬だ。
もし近傍に歩道橋があればこんな風景だろう。車内の賑やかさが伝わってくる画像になった。後続のバスも良い雰囲気を出してる。
展開中の車内を最後部座席が見る。最前車両だけでなく中間車の車内も殆ど見えない。凄い迫力…一度実物に乗ってみたい。


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