第17.5回 「ナディア、ミスコンに出場する−の巻」 |
名台詞 |
「うん、ジャンが一票入れてくれただけでも…」
(ナディア) |
名台詞度
★★★★ |
「ノーチラス」号で開かれた「ミスノーチラスコンテスト」、自信たっぷりに参加したナディアは最下位という憂き目を見る。この結果にショックのナディアにジャンが「こういうのは主観の問題だから…」と励ますと、ナディアはこう答える。
ここにナディアが「本当に入れて欲しかった人」というのが上手く描かれているだろう。本当は彼女は何位だって構わない、その一票がジャンのものなんだから…という心境だ。そのジャンを「私に入れてくれるよね!」と脅した事なんか、どうでも良いのだ。ジャンが手一票入れる事が彼女にとっての本題なんだから。
だがこの感動的な台詞に、思わぬ横やりが入る。なんとたった一票しか入らなかったナディアへの票は、ジャンのものではないとキングが吠えるのだ。それを「キングの一票」と受け取ったナディアは、日本的な幽霊のBGMに乗せて怖い顔で振り返る。その気迫に「エレクトラさんに…」と正直に答えたジャンは、「ノーチラス」号の装甲が凹むほどの勢いでナディアに投げ飛ばされる。パロディとは言えこういうの好きだ。 |
名場面 |
結果 |
名場面度
★★★ |
中間ジングルが流れたかと思うと、画面に流れる「ミスノーチラスコンテスト」の文字。そして画面一杯に映し出される結果、そのコンテストの結果はこうであった。
・イコリーナ |
25票 |
・エレクトラ |
17票 |
・グランデス |
12票 |
・マリー |
3票 |
・ナディア |
1票 |
もちろんこの結果にナディアはがっくりと肩を落とす。辺りはパーティが既に終わり散らかっていて、風が吹き抜ける効果音が悲しい。そして名場面欄シーンに続く。
予想通りとは言え、ずっこけた。特に辺りがパーティが盛り上がった後という描かれ方が、このシーンの悲しさだけでなくギャグとしても完成している。この間が完璧だからこそ、こんなページを作ろうと考えてしまった。 |
感想 |
「ふしぎな海のナディア」のDVDには、1枚に付き1話ずつ「番外編」が収録されているのだが、5枚目のディスクの「番外編」は第17.5回としての体裁で、短い一話が収録されている。ちゃんとOPもEDもあるし(しかもEDの「声の出演」以外はノーテロップ)、物語冒頭にはいつもの声で「前回までのあらすじ」ナレーターも入っているという力のいれようだ。
つまり、この話は第17回と第18回の間の出来事として、物語に挿入できるようになっている。だがナディアとジャンは他の「番外編」同様に3頭身で描かれているが。
しかし、「ノーチラス」号乗組員でミスコンをやるという展開は面白いと思った。いわれてみれば「ノーチラス」号には女性は5人だけ、しかもみんな独身と来ている。やってみれば艦内にファンクラブがあるイコリーナがトップというのは鉄板だろう。グランディスは機関長やその息が掛かった者が、エレクトラはハンソンも一票入れている事だろう(マリーのうちの一票はサンソンとキングだろうけど)。
さて、ナディアへの一票は誰が入れたのか、本作を見るとちゃんと解るようになっているので、気になる人はDVDを買うなり借りるなりして見てみよう! |
研究 |
・ノーチラス号乗組員数 ここでハッキリした。「ノーチラス」号の乗組員数は、このミスコンテストに男性乗組員全員が投票していれば男性58人ということだ。これに5人の女性が加わって63人、この要因で「ノーチラス」号は運行されている。第19回などではもっと多くの乗組員がいるように描かれているが、「ノーチラス」が最新技術で作られている事を考えれば63人というのは決して多くないし、戦闘要員が必要である事を考えれば妥当であると思われる。
しかし、「ノーチラス」号には様々な国籍の乗組員がいるのに、公用語は日本語だと今回でハッキリ解った。ジャンだけでなくエーコーもフランス人だけど日本語で読み書きしているに違いない。ネモなんかミスコンへの祝いの花輪を「ネモ」とカタカナで書いているし。
しかしこのミスコン、誰がどのようなかたちで投票を管理したのか気になる。投票する側とされる側だけで、第三者が艦内にいないもんなー。 |