「クレヨンしんちゃん」アニメ化25周年記事(「あにめの記憶」連動)

心象鉄道18.東武鉄道 50050系「クレヨンしんちゃんラッピングトレイン」
「春日部にくれば〜」

(グリーンマックス Nゲージスケール)


ついに鉄道模型にも臼井儀人先生作品登場!

本記事の模型車両撮影に使った貸しレイアウト
東京都西多摩郡瑞穂町「ファインクラフト」さんです。
(JR八高線箱根ヶ崎駅徒歩20分・駐車場完備)

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・クレヨンしんちゃん25周年記念企画「オラのマチ春日部にくれば〜」

 私が大好きな漫画家は「史上最強のギャグ漫画家」臼井儀人先生であることは、このサイトで何度も語ってきたことだ。臼井先生のデビュー作「だらくやストア物語」連載中にその作品と出会い、以来私を最も笑い転がせたのが臼井先生と言っても過言ではない。私の家の本棚には先生の作品が沢山あるのは言うまでもない。
 その臼井先生の代表作は、今や国民的大ヒット作となった「クレヨンしんちゃん」である。私にとって「クレヨンしんちゃん」は第一話が始めてアクション誌に連載されたときからの付き合いで(当時はアニメ化され、ここまでの大ヒット作になるなんて想像すらしていなかった)、そのファン歴の長さについてはどの「クレヨンしんちゃん」ファンにも負けない(第一話連載を知ってりゃ当たり前だ)と言い切っている。

 その「クレヨンしんちゃん」は今年、大ヒットのきっかけとなるテレビアニメ化から25周年を迎えた。四半世紀以上も続いているアニメと言えば、「サザエさん」「ドラえもん」「アンパンマン」「ちびまる子ちゃん」などの数作に限られるのだから凄い。青年誌連載作品としては間違いなく最長記録のはずだ。
 このアニメ化25周年を記念して昨年から今年夏にかけて、埼玉県春日部市や東武鉄道が中心となって「オラのマチ春日部にくれば〜」というイベントが展開されていた。春日部市や東武鉄道沿線だけでなく、多くの場所で多くの人々がこの企画に手を挙げたイベントを行い、最も話題になったのは「イトーヨーカドー春日部店」が「クレヨンしんちゃん」劇中に登場する「サトーココノカドー」に店名を変更して営業した企画だろう(この企画についてはこちらをどうぞ)。

 当然、本イベントの主催者として「東武鉄道」の名が挙がっている以上は、鉄道もこのイベントに参加することとなる。
 東武鉄道では地下鉄半蔵門線乗り入れ車両の50050系の車体に「クレヨンしんちゃん」のキャラクターを描いて走らせることとなった。しかも1編成だけでなく5編成も、である。2016年11月3日にその1編成目として黄色の「しんちゃんデザイン」編成が運行開始、以降水色の「風間くんデザイン」、赤色の「ネネちゃんデザイン」、橙色の「ボーちゃんデザイン」、緑色の「マサオくんデザイン」の各編成がこれに続いた。アニメ25周年のその当日が近い2017年4月には、「しんのすけデザイン」編成は車内広告を全て「クレヨンしんちゃん」の劇場版過去作品の紹介などのポスターに差し替えて運行している。
 だが残念ながら、この「クレヨンしんちゃんラッピングトレイン」は2017年8月下旬限りでの運行終了が予定されており、車両は間もなく50050系の一般塗装に戻ることになっている。

 そして2017年春、Nゲージ鉄道模型のラインナップに「クレヨンしんちゃんラッピングトレイン」が加わることが予告された。大手私鉄車両を中心にNゲージ鉄道模型を制作・販売しているグリーンマックスが、既発売の東武鉄道50050系のカラーバリエーションとしての発売を予告してきたのだ。しかも実物同様5編成全部出すだけでなく、各編成の先頭車だけを揃えたディスプレイ用セットも出すという力の入れ用だ。
 このニュースを聞いて私は悩んだ。臼井先生ファンの私としてはもちろん全編成欲しいけど、10両編成の通勤電車を5編成も揃えることなんか予算の都合でとても出来ない。そこでやむなく代表で「しんちゃんデザイン」1編成だけの購入とした。「しんちゃんデザイン」にした理由は、この企画の代表例的な編成であること、そして何よりも他の「かすかべ防衛隊」の面々の中からひとつ選べと言われたら悩みに悩んで絶対に決まらないことであろう。特に後者の理由は正直言って、残りの4編成について「全部買う」か「全部諦める」のどちらかしか答えはないと言い切って良い。

 という訳で、某ネットショップで「しんちゃんデザイン」編成の予約購入ボタンを「ポチっとな」をした。発売は何度かの遅延のアナウンスを経て8月のお盆明けとなり、我が家にもお盆休みが明けた翌日に届いた。

 今回はこの「クレヨンしんちゃんラッピングトレイン」を紹介していこう。以下、購入後最初に貸しレイアウト「ファインクラフト」に持ち込んで試運転した写真である。

 まず引き込み線で編成に並べてみた。印象的な黄色い車体、全長約1.4メートルに細かく描かれた「クレヨンしんちゃん」のキャラクター、まさかこれが鉄道模型になるなんて思わなかったゾ。
 編成に並べた姿を反対方向から見てみる。東武鉄道50050系って地味なイメージがあったけど、ラッピングひとつで化けるもんだなー。
 先頭車をズームアップして見る。ラッピングは車体裾部と肩部の間でされていることがよく分かる。
 ではデザインの詳細を見てみよう。内容的には左右どちらから見ても同じなので、ここでは浅草方先頭車が先頭となった場合の左側面を基準にして見る。
 まず1両目はしんのすけと「かすかべ防衛隊」の面々の鼓笛パレードが描かれており、奇数車両はこの鼓笛パレードのデザインだ。
 この車両は先頭はしんのすけ、以降シロ、ボーちゃん、風間くん、ネネちゃん、マサオくんの順で並んでいる。
 2両目は野原一家を中心に描かれたデザインで、ぶりぶりざえもんやアクション仮面も登場している。
 偶数車両はみなこれと同じデザインなので、以降奇数車両だけ写真を紹介する。
 3両目の鼓笛パレードはボーちゃんが先頭。続いてしんのすけ、シロ、風間くん、ネネちゃん、マサオくんの順だ。
 5両目の鼓笛パレードは風間くんが先頭。続いてしんのすけ、シロ、ボーちゃん、ネネちゃん、マサオくん゜の順だ。
 7両目の鼓笛パレードはネネちゃんが先頭。続いてしんのすけ、シロ、ボーちゃん、風間くん、マサオくんの順だ。
 9両目の鼓笛パレードはマサオくんが先頭。続いてしんのすけ、ボーちゃん、風間くん、ネネちゃん、シロの順だ。ここだけシロの位置が違うのは、バリアフリー表記を避ける関係と考えられる。
 走らせてみた。いつものカーブを行く様子で、前面窓下のしんのすけとシロが描かれたヘッドマークが解りやすい写真だ。
 いつものカーブ2枚目、側面が写り込むと賑やかで楽しい電車だゾ。
 駅を挟んだ反対側のストレートを行く、こんな風に街中の景色に溶け込んでいるのは、「サトーココノカドー」訪問の時に見た。
 いつもの橋梁での写真、やっぱりこの電車は横から見ると楽しいゾ。
 橋梁シーンをアップで見る。「かすかべ防衛隊」による鼓笛パレードが賑やかでいいゾ。
 橋梁シーンの反対側、黄色い車体ってこういう山の景色に意外なほど似合うんだよね。西武鉄道101系がなんで黄色なのか、実際に山の中で黄色い電車を見るとよく分かる。
 こちら側もアップで見ると、ぶりぶりざえもんが大きく描かれていて偉そうなのがこれまたキャラクター性が出ていていいゾ。
 流し撮りをして見て唯一上手く行った写真。スピード感を愉しむ列車じゃないな、こりゃ。
 最後に東武鉄道のかつての主役、8000系電車と並べてみたゾ。あの「お堅い」東武鉄道が、こんなデザインの電車を走らせるなんて時代は変わったもんだ。
 「クレヨンしんちゃん」連載が始まった頃は、まさか東武鉄道にこんな電車が走ることになるなんて想像すらしていなかった。
 ちなみに過去に「スペーシア」に「クレヨンしんちゃん」のステッカーが貼られたことがあり、トミックスがこれを模型化しないかなーと楽しみにしていたのに…。

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