2010年4月17日 東武日光線線 北鹿沼〜板荷間
2009年9月、総武本線へ「成田エクスプレス」の撮影に行ったが、今回はその撮影と無関係ではない。 2010年6月をもって253系「成田エクスプレス」は全て新型車に置き換わって引退したが、その引退した車両達の行き先がどうなるのかはかねてから話題になっていた。そして「成田エクスプレス」における253系の運転が終わり車両の処分が始まると、殆どの車両は廃車となって解体となるという事実が分かってきた。だが「殆どの車両」と言うことは生き残る車両もあるということだ。 その253系の一部が何処で生き残るのか、どちらも噂レベルは少し前から話は聞いていたが(でなければこのタイミングで撮影に行ってない)、秋以降になって公式な発表があった。長野電鉄へ売却されて彼の地で新型特急として働く仲間の他、6両編成2本が改造されてJR〜東武直通特急「日光」「きぬがわ」の置き換え用になるとのことであった。 JR〜東武直通特急はJR新宿駅から東武日光・鬼怒川温泉を結ぶ列車で、東武鉄道は自慢の100系「スペーシア」で、JRは国鉄時代の485系改造車で運行していた。だが485系は改造したとはいえ車齢が30年をゆうに超えている、当初は成功するかどうか解らない薄氷を踏む思いで乗り入れ運転を始めたのだろうけど、いざこの列車が軌道に乗ってみるとJRとしてはいつまでも国鉄時代の車両で乗り入れるという訳には行かなくなってきたのだろう。最悪でも「スペーシア」と同世代の車両に変えなければならないところだ。 引退した「成田エクスプレス」253系のうち2編成は2002年のサッカーワールドカップの際に増備された車両で、まだ車齢も若く十分使える車両である。そこでこれで東武直通特急の485系を置き換えて、古くなった485系を一掃しようと考えたのは想像に難くないはずだ。 私はこの485系置き換え劇が「噂話」の段階で、東武日光線へこの485系を追いかけに行った。実はこの乗り入れ運転開始直後にこの485系に乗ったのだが、「国鉄電車の音」と「東武線の車窓」の組み合わせに違和感を感じず逆に驚いた記憶がある。だったらこの485系が東武線の鉄路を走っている姿を外から見てみたい、その思いはずっと持っていたのだ。という訳で新幹線400系さよなら運転の追いかけで大宮から福島への移動の途中、ちょっと寄り道して東武日光線の線路際に足を運んだ。本当はもうちょっと奥へ行きたかったけど目当ての列車の時間が迫っていてそれが叶わないとがっくし来ていたが、衝動的に愛車を止めた場所がの雰囲気が良かったので、そこで撮影した写真を紹介しよう。
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