「Microsoft Flight Simulator」で空の旅!追加記事4(2024年2月4日)

「Embraer Phenom 100」で空の旅!


ブラジル生まれの超軽量ジェット機登場

 2020年夏に私のPCに戻ってきた「Microsoft Flight Simulator」、購入してからはこのゲームでは好んでプライベート機やビジネスジェット機を選んで操縦体験を楽しんでいる。せっかくゲームで飛行機の操縦を体験出来るのだから、自分の立場では絶対に乗れないであろう機体を飛ばして遊んでいるわけだ。

 そんな私の興味を引いた機体が、このたび「Microsoft Flight Simulator」のマーケットプレイスから発売された。それが今回紹介するEmbraer社製の「Phenom 100」である。

 Embraer社と言えばブラジルにある航空機メーカーで、旅客機メーカーとしてはボーイングとエアバスに次ぐ第3のメーカーとして世界に知られる。日本でも日本航空やフジドリームエアラインズがERJ-170型機を採用しており、日本人としては小型旅客機のメーカーの印象が強いところだろう。
 そんなEmbraer社が世に放っている航空機は旅客機だけでなく、プライベート機やビジネス機も多く手かげているのは言うまでもない。ビジネスジェット機として「Legacy」シリーズが、小型ジェット機として「Phenom」シリーズがそれぞれラインナップされていて、今回紹介するのはその中から最も小型のジェット機である「Phenom 100」と呼ばれる機体だ。

 この機体は超軽量ジェット機(Very Light Jet = VLJ)に分類されるもので、機体のサイズや以前紹介した「Honda Jet」に近い。1名乗務可能なコックピットと、主客室に向かい合わせの4席の座席という構成はまさに「Honda Jet」と同じといっていいだろう。

 ちなみに私は、「Microsoft Flight Simulator」では前作の「FSX」の時代にEmbraerのビジネスジェット機でよく遊んだものだ。海外製アドオンの「Embraer Legacy 600」を入手して、日本中の空を飛び回っていたことを思い出す。ビジネスジェット機独特の高級な機内も再現されていて、「こんな機体に乗ることは一生無いんだろうな」と思いながら愉しんでいたのだ。

 この機体データを購入し、飛行方法等を色々と調べてやっと飛べるようになったので今回紹介することにした。いつものようにアルバム形式で、「Microsoft Flight Simulator」にデビューした「Phenom 100」を紹介しよう。


・「Phenom 100」の機窓から
 まずは外観から見てみよう。

 「Phenom 100」は2005年から開発が始まり、2007年7月26日に初飛行をした。2008年12月に型式証明を受け、ユーザへの引き渡しが始まった機体だ。
 スターボード側を眺めてみる。
 「Honda Jet」のような先進的な構造はなく、T字尾翼にごく普通のリアエンジン構造、そして後退角のない主翼という機体だ。

 ビジネスジェット機をそのまま小さくしたような形だ。
 逆光になるけどポートサイド側から見てみる。
 客室扉のサイズから、機体の小ささが見て取れるだろう。
 ゲームのこの機体でも、この客室扉の開閉は可能だ。また前後の貨物室扉の開閉も出来る。

 客扉を開くと、扉裏側のステップがセットされるだけでなく、この機体では昇降のための手摺りまででてくる。電源車からの外部電源導入も可能だ。
 では、ステップを上って乗り込んでみよう。

まずはコックピットから。
(画像にマウスを合わせると、夜景に変化します)
言うまでもなくグラスコックピット、こちらもガーミンの汎用システムだ。
あ、操縦桿表示を消したままだった…
 続いては客室だ(画像にマウスを合わせると、夜景に変化します)。
 これは客室を扉付近から見た様子、この機に乗り込んだ乗客が最初に見る光景。

 主客室にはこのように向かい合わせで4席の座席がある。奥の扉を開くと、そこがお手洗いになっているのも「Honda Jet」との共通点だ。
 客室を後方から見てみる。シートピッチは「Honda Jet」より少し狭いようだ。

 この機体では扉の向かいはギャレーになっているので、最大定員は7名(1名はパイロット トイレにフタをして座席として利用する場合)だ。
 ギャレー区画を内向きの座席にすることもできる。

飛ばしてみた
 オートスロットルはないが、扱い的には「E2モード」をオフにした「Honda Jet」と同じように操縦できる(あくまでも本ゲーム上の話)。
 最大巡航速度はマッハ0.7、今回はマッハ0.65程度で飛ばしたけどこれで良かったのかな?
 ゲーム上での操縦感は、「Honda Jet」と同じように素直に動いてくれる感触がある。
 変な癖が無く、操縦桿を動かしたとおりに動いてくれるので、飛ばしやすい機体だ。私のようなヘタクソでも難なく飛ばせる。
 下から見るとランディングギアが丸見えなのが、小型機らしくて良い。
 「Honda Jet」を保守的にしたスタイル…と私は感じてしまった。

この機体の私的な欠点は、プッシュバック時にトーイングカーの表示がないこと。
つまりプッシュバックの操作をすると機体が勝手にバックするかたちになるので
せっかくの雰囲気が盛り下がってしまう。

それと、タキシングでの取り回しが良くなく(小回りがきかない)、
タキシング時の操縦がちょっと難しいことだ。
タキシングではスロットルを0にしても、かなりの速度が出てしまうので
ブレーキを掛けながらタキシングしなきゃならないのも面倒。

でもそんな欠点は些細な物なので、安心して他人にお勧めできる機体だ。


さらに見てみたい方は、こちらのプレイ動画もどうぞ。

・「Microsoft Flight Simulator」プレイ動画 「Embraer Phenom 100」で福島空港に着陸!(約24分)

「Phenom 100」で福島空港に着陸してみました。
東北地方最南部ののんびりとした景色をお楽しみください。
【ナレーター】「VOICEVOX:九州そら」 

この機体も飛ばすと楽しく、
私のように小型ジェット機ばかり飛ばしている人には安心してオススメできます
制作した方には心より御礼申し上げます。


黄昏の羽田空港に佇む「Phenom 100」。


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