心象鉄道14.「ちかてつ」の記憶の電車達
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1.帝都高速度交通営団 「帝都高速度交通営団」、略して「営団地下鉄」という言葉が無くなってから、もうかなり経った。 現在は完全民営化され「東京メトロ」と呼ばれているが、私はどうもこの名前にまだ馴染めていない。都心で地下鉄乗るときにもつい「営団地下鉄」って言ってしまう。それほどまでに長い間、東京の地下鉄を支え続けた交通機関の名前だ。 営団地下鉄は戦時中、東京に2社あった地下鉄会社を統合して作られた今流に言えば第三セクターである。東京の地下鉄が国主導で一本化されたことで、地下鉄を軸にした戦後の東京の交通政策が潤滑に進んだのは否めない事実だ。1954年に丸ノ内線を開通させたことをきっかけに、東急の地下に網の目のように路線網を拡げると共に、私鉄や国鉄に乗り入れて郊外へもネットワークを拡げた。 そしてこの営団地下鉄には東京の地下を彩る様々な電車がいた。真っ赤な車体にサインカーブの飾り帯が美しい丸ノ内線を筆頭に、実用性だけでなく「お洒落」な装いを持った電車は、世界でも有数の大都市東京を象徴する電車として恥ずかしくないものであっただろう。 今回はそんな営団地下鉄の車両の中から、私の思い入れが強く模型を購入するに至った車両達を紹介する。 |
2.私と営団地下鉄
やはり東京生まれの東京育ちである私は、幼い頃から地下鉄もよく利用していた。 |